カナデビアは2/21、「当社向島工場での橋梁等の製作における溶接作業者の資格不備について」を公表しました。一部の橋梁等の製造において、契約等で求められている溶接技能資格を有しない溶接作業者複数名が溶接作業を行っていたことが判明したとのこと。
カナデビア
カナデビアは昔の日立造船。日立グループでもなく、船も作ってないのに日立造船、とよく言われてきた同社ですが、昨年10月にとうとう社名変更しました。現在では、ごみ焼却炉や産業廃棄物処理プラントといった環境装置・プラントの設計・製造・販売を中核事業としている東証プライム上場企業です。
不正の概要
社内調査で、発注先である国土交通省などとの契約で求められている溶接技能資格を有しない作業者に従事させていたことが発覚。問題となる工事は橋梁151件、海洋構造物19件、その他構造物2件の合計172件。この無資格者が施工した溶接量は全体のおよそ10%といいます。
昨年発覚した子会社での船舶用エンジンのデータ改ざん。この調査における横展開で、今回の問題が発覚したようです。新社名でのスタート直後の不正発覚となってしまいましたが、不正の膿を出し切るという意味では同社にとって好機になりそうです。ろくに調査もせず、行為者を切ってお終いにする企業ではこうした効果はないわけです。