JR貨物は9/11、「現在一時的に運行を停止している貨物列車について」を公表しました。同社の3車両所において輪軸組立作業時に不正行為を行っていた件に起因して、新たに確認が必要となった車両が発生したため、貨物列車 248 本の運行を取りやめたということです。
不正の実態
少なくとも不正は10年前から繰り返されていたということで、会社はさらなる検査不正の可能性があるとみて、11日午前から全列車の運行を順次停止しました。安全性を確認した車両については同日夕から運転を再開し始めたものの、不正の有無が確認できない貨車が新たに300両あると判明。
どうも断片的な情報ばかりで、実態が見えてきません。貨物車両の数は数百両といった単位ではないでしょうから、不正が行われた可能性がありそうな数字だけが独り歩きしているような感じ。すべての車両について信頼できる作業データが存在するのかどうかも微妙です。
事案の影響
国内貨物に占める鉄道輸送の割合は数%にとどまるそうですが、その半面、JR貨物は関東から九州など長距離の幹線輸送を担っているだけに、不通となればトラック事業者にも広く影響が及びます。
ドライバー不足の「2024年問題」で輸送網を鉄道に切り替えるモーダルシフトの機運も高まっていましたが、見事に水を差された格好です。9/12、品質確認が遅れていた300両のうち新たに67両の貨車で不正があったという情報も。