三菱UFJ銀行の行員が、同行の顧客企業に関する株式公開買い付け(TOB)などの情報を、公表前に入手し親族らに漏えいしていた疑いがあるとのこと。親族らは顧客企業に関する株取引を行い、数百万円の利益を得ていた可能性があるといいます。
三菱UFJ銀行
同行に関しては今更説明は必要ないでしょう。いわゆるメガバンクの一角。先月、顧客情報を系列証券と無断共有することを禁じるファイアーウォール規制違反で、金融庁から業務改善命令を受けていましたね。
インサイダー取引
今回インサイダー取引を疑われているのは、同行本社に勤務し、系列証券への出向経験もある行員。同行や系列証券の顧客企業に関するTOBなどの非公開情報を業務で把握し、2023年までの間、公表前に複数回にわたって親族らに伝えた疑いが持たれているようです。
今回の報道で知ったんですが、ファイアーウォール規制違反の調査過程で、今回とは別の行員が顧客情報を使って自己利益目的の株取引を行っていたことも発覚しており、この行員は懲戒解雇されていたんだそう。
形式や手続きを欠いただけのファイアーウォール規制違反であれば大したことなさそう、と思ってましたが、行員のインサイダー取引なんかが複数件出てきているとなるとこれは看過できません。行内の情報管理態勢、ボロボロですね。どうなっちゃったんでしょう三菱UFJ。