少し前になりますが、日立造船は7/5、「当社グループにおける舶用エンジン事業に関する不適切行為について」を公表しました。連結子会社の日立造船マリンエンジン、アイメックスにて、舶用エンジンの陸上運転記録にデータの不適切な書き換えが行われていたということです。
日立造船
日立造船はプラント・機械大手の一角。祖業の造船から事業ポートフォリオを転換し、現在は、ごみ焼却炉や産業廃棄物処理プラントといった環境装置・プラントの設計・製造・販売が中核事業の東証プライム上場企業です。ちなみに現在では造船は一切やってません。
不正の概要
子会社2社において、顧客が立ち会ってエンジンを試験運転する際に記録する燃料消費率を、実際とは違う数値に書き換えていました。データ改ざんしたエンジン数は現時点で1364台に上るとのこと(調査対象は1366台、つまり、ほぼすべて)。
IHIによる船舶エンジンの運転データ改ざんを受けた国交省の注意喚起がきっかけで、社内調査を実施し、問題が発覚したといいます。
国交省は日立造船による報告を受けて、NOx規制の順守が確認されるまで規制基準を満たした製品であることを示す証書を交付しないと発表しました。エンジンを事実上出荷できなくなるようです。当局が横展開すると必ず第2、第3の不正が出てきます。