同社元従業員が連結子会社である五洋亜細亜株式会社に対して3500万円を貸し付けたと主張していることを受け、外部調査委員会で調査を進めていた五洋インテックス。2/12、同委員会の調査報告書を公表しました。少し遅くなりましたが・・・。
従業員を解雇
前回の開示では、当該元従業員より、1/27付で五洋亜細亜に対する貸金等返還請求訴訟が提起されたことを公表していました。どうやらお金を貸したこの従業員、やはり解雇されていたようです。で、今回の調査は同社が債務を負うことになるのかどうか、が目的になっていたようです。
調査結果(報告書から引用)
代表取締役ないし実質的に会社代表者として振る舞うものが貸金契約書に会社の実印を押印して契約を締結した場合といえども、他の取締役、監査役や監査法人に秘して、会計帳簿にいっさい現れないように融資を受けることはできない。
そして、元従業員は本件貸付によって、前社長が自らの要求に従って、簿外口座を利用し、他の取締役、監査役や監査法人に秘して、会計帳簿にいっさい現れないという前提で本件契約書を準備したことを認識していたと認められる。
したがって、当委員会が調査の過程において収集した証拠関係に基づいて認定した事実を前提にすれば、元従業員の五洋亜細亜に対する貸金返還請求権の存在は認められず、本件貸付は存在しない。
要するに・・・
他の取締役や監査役、監査法人が同意等しておらず、簿外口座へ3500万円を送金しているため、五洋亜細亜株式会社としての債務はないという結論ですね。ということになると、この3500万円は前社長個人の債務という整理になるんでしょう。報告書はその辺りまでは踏み込んでいませんが、、、。
これにて五洋インテックスとしては予定通りの結論、一件落着。ということなんでしょうが、この元従業員さんは収まりませんわな。世の中も納得しないんじゃないかな。