ライバルの回転ずしチェーン「はま寿司」の営業秘密を不正に持ち出したとして、不正競争防止法違反(営業秘密侵害)罪に問われた「かっぱ寿司」運営企業カッパ・クリエイトの元社長、東京地裁であった初公判で起訴内容を認めたということです。
おさらい
はま寿司の親会社のゼンショーホールディングス(HD)に在籍していた20年8月ごろ、カッパ・クリエイトへの採用が内定し、はま寿司の社員に同社の仕入れや原価に関するデータを送るよう依頼して取り寄せたという事件。自社の商品原価と比較するなど、はま寿司のデータを利用していました。
この事件に関しての初公判が東京地裁で行われ、元社長は罪状認否で起訴内容を認めたということです。意外にあっさりと認めちゃいましたね。っていうか、自分のやったことが違法だという認識なかったんでしょうね。しかし、裁判まで行っちゃうとはね。上場企業の元最高幹部が、競合他社の営業秘密を侵害したとして罪に問われるのは異例だそうです。
はま寿司は大丈夫かいな
前にも書いたけど、かっぱ寿司とこの社長がマズいのは当然なんだけど、情報を持ち出されたはま寿司のガバナンスも気になります。そもそもこの元社長、「上司への不満から転職を考えるようになった」んだそう。何が不満だったんでしょうね。はま寿司もこの辺りのことはチェックしてるでしょうか。
コンプライアンス意識の低い役員を育て、経営層組織における不満とともに社外持ち出しという不正を働いたわけで、はま寿司の経営層に相応の問題があると考えるのが普通だと思われます。