フェローテックホールディングスは11/10、「株式会社大泉製作所株式(証券コード:6618)に対する公開買付けの開始に関するお知らせ」を公表しました。このTOBに関する公表は、同日の15:30に行われています。
フェローテックホールディングス 大泉製作所
フェローテックは、半導体・FPD(フラットパネルディスプレイ)製造装置向け製品と電子デバイス製品の製造販売・サービス提供を行う企業。コア技術として、磁性流体(磁石に反応する液体)とサーモモジュール(電流によって発熱・吸熱を制御する半導体素子)を持っています。
一方でTOBを仕掛けられる大泉製作所は、熱・温度変化によって電気抵抗値が変化する半導体セラミックスのサーミスタを利用した各種電子部品のメーカー。サーミスタ温度センサのリーディングカンパニーです。
フェローテックは大泉製作所の株式を既に51%保有しており、今回発行済株式の全てを取得し、大泉製作所を完全子会社化するという情報だったんですね。公開買付け価格は1,300円です。
ド派手なインサイダー取引
11/10の引け後(15:30)に1,300円でのTOBを公表。ところが11/10の取引時間中に株価は急騰し、この日の終値は1,035円(+150円のストップ高)です。さらにそれ以前の数日間も不自然に上昇(150円ほど)しており、明らかにどこからかTOBの情報が洩れている様子がうかがえます。
どこから漏れたんでしょうね。これだけド派手なインサイダー取引も珍しいです。既に各証券会社には、自主規制機関や監視委員会から問い合わせ(買付顧客のリスト提出要請)が来てると思います。