富士通、東レと素材開発 デジタルアニーラ活用

mibunrui

5/16 日刊工業新聞に、富士通が新しい計算機アーキテクチャーである「デジタルアニーラ」を使用して、先端領域での共同研究を本格化すると伝えています。主役はこのデジタルアニーラです。簡単に言うと量子コンピューターにおける量子ビットの動きを、デジタル回路上で実現するというものです。

デジタルアニーラ

つまり、量子コンピューターではないんですね。従来通りのデジタル回路を使っていますので、量子コンピューターのようにバカ高くはないと思われます。富士通の言葉を借りると、「従来のコンピューターの技術はすでに限界がきており、今後飛躍的な技術となると量子コンピューターになる。しかし、実用化にはまだ年月がかかるため、その間を埋めるものとして開発したのが、デジタルアニーラだ」ということです。

デジタルアニーラは「組合せ最適化問題(量子コンピューターでしか解けないと言われる問題)」に特化して解を高速に導く、全く新しいコンピュータアーキテクチャー。従来のコンピューターでは膨大な時間がかかる問題が瞬時に解けるそうです。

記事では、ビット規模が従来8192ビットであったのを、100万ビットに拡張すると伝えています。一気に100倍ですね。規模と精度という考え方があるようで、より規模を追求するのは科学分野への適用。精度を追求するのは金融の世界などという説明がされていました。

アニーリング方式

以前、量子コンピューターの記事を書きましたが、その中で主に紹介したのが「アニーリング(焼きなまし)方式」というカテゴリーでした。日本人の西森教授がその原理を提唱したという、、、あれです。アニーラはこのアニーリング方式を採用しているということですね。

このアニーリング方式、富士通のホームページでは、「揺らして、全体を落ち着かせる」と説明されています。なんだか、書けば書くほど分かりにくくなってきているような気が、、、。以前量子コンピューターの西森教授の本を読んだ時もそうでしたが、あまり正確に理解しようと思わない方が良いような気がします。

全体的になんとなく、方向性を理解すると言いますか、、、。そもそも今のデジタルのコンピューターだってどんな風に動いているのかなんて分からないですもんね。ただ、慣れてきたから、「そういうもんだ」といういい加減な、分かったような気になっているだけです。富士通ホームページのデジタルアニーラ特集ページ、結構分かりやすく作られてます。ココはタダですから是非!!

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