中部水産は4/13,「特別調査委員会の調査報告書公表に関するお知らせ」を公表しました。前回の調査報告書受領から、5日間かけて部分的な非開示措置を施し、土曜日に結果を公表するとしていた中部水産。その言葉通り土曜日に調査報告書が開示されました。
不正の概要
第一報の段階から、あくまで取引先の不正に巻き込まれただけなんです、的な書き振りや、公表が土曜日ってのもあって、どんな調査結果が出てくるのかと思っていましたが、まさにそういう同社の姿勢を確認したという結果となっています。
循環取引について、商品の流れは、「A社 → 中部水産 → B社 → A社」となっています。で、当然ですが資金の流れとしては矢印の逆に動きます。資金繰りに苦しんでいたA社がたくらみ、中部水産とB社を巻き込んだわけです。中部水産はこのことを知らずに取引に参加していたといいます。
肝心の商品はA社の倉庫に保管されたまま商品の名義変更だけが行われ、B社から中部水産への支払いは適切に行われていたため、中部水産はうすうす気づいていたものの何の対処もしていません。(ここまではA社事案)
2014年にも
その他の事案では循環取引を認識しつつ参加していた事案もあるようで、同社としてのこうした不正な取引に関する認識や社員教育の薄さが原因となっています。報告書の中で出てくるんですが、同社は2014年頃に循環取引が判明し、監査法人に指摘されたことがあったそう。その際何を学んだんでしょう。