新型コロナウイルスとは共存するしかない

週刊東洋経済6.13号に非常に分かりやすい記事がありました。青山学院大学福岡伸一教授の寄稿です。今回のコロナショックがなぜここまで拡大してしまったか。kuniも一番上手く整理できてなかった部分が非常に分かりやすく説明されていました。

知ることの速度と感度

「ゲノム科学によってウイルスの遺伝子構造が瞬時に解析されなかったなら、また、ウイルスを高感度で検出するPCR検査が普及していなかったなら、騒ぎはここまで混迷を深めることはなかった。重症化する肺炎患者が例年に比べてやや多いのではないか、といった観測しかできなかっただろう。」

「知ることの速度と感度が急上昇する一方で、どう対処すればよいのかという対処の科学はほとんど進展していない。」つまり、新種のウイルスを見つけることができるようになったという現代科学の進展がこの混乱を生み出したという説明です。

怖がらせるだけ怖がらせておいて、対処方法は100年前と同じというミスマッチが起こした混乱ですね。恐怖を伝播する装置はメディアに加えSNSが大きな役割を演じました。

対処する方法がないわけだから、「知ることの速度と感度」を国策として鈍らせた日本の対処方法はそれなりに論理的だったのかもしれません。

ウイルスとは持久戦を

もう一つドキッとしたのが、「明日にでもワクチンや特効薬が開発されたりしないのは、SARSやMERSに対するワクチンや特効薬がないことからも明らかである。」というくだり。確かに言われてみればその通りですね。

だからこそウイルスとは持久戦。共存していかなければならないんですね。現在私たちはインフルエンザと「共存」している。というご指摘には少し安心できました。週刊東洋経済6.13号、是非買って原文を読んでみてください。

2023年 FIFA 女子ワールドカップ(W杯)

気が付いてみると、当ブログも新型コロナウィルスの話題ばかりになってしまってます。まぁこれだけ世界を変えられてしまうと、しょうがないのかもしれませんが。。。ということで、今日は新型コロナウィルスに関する前向きなお話を。

開催地日本の可能性

3年後となったサッカー女子ワールドカップの開催地を選定する理事会が、6月25日にオンラインで行われると発表されました。日本、ブラジル、コロンビア、オーストラリアとニュージーランドの共催を合わせた4候補の争いで、いずれも初開催を狙っているとのこと。

候補国の新型コロナウィルス感染者等のデータ(5/23時点)を見てみましょう。

ブラジル               33万人(死者2万1千人)
コロンビア              1万9千人(死者682人)
オーストラリア&ニュージーランド  8,605人(死者122人)
日本                 1万7千人(死者796人)

3年後の開催とはいえ、このデータを見て直感的にブラジルでの開催はなさそうですよね。アメリカが突出してますが、感染者数第2位のブラジルを選ぶのはかなりの勇気が必要です。コロンビアは日本と同じレベルの感染状況ですが、人口は日本の半分以下の5千万人ほど。

オーストラリア&ニュージーランドは日本の半分程度の感染状況ですが、人口は両国合わせて3千万人ほど。日本の1/4程度です。感染率は日本の2倍くらいになります。こうしてみると、感染症への対処能力では日本が一番評価されそうです。良い感じじゃないですか。

最後にFIFAランキングを見てみましょう。昨年12月時点では、オーストラリアが最も高く7位。ブラジルが8位でコロンビアは25位です。7位につけていた日本が10位までランクを下げているのは少し気になりますね。

東京湾で地震が連続発生

5月20日~22日にかけて、東京湾を震源とする地震が多発しました。そのうち最も大きかったものは、マグニチュード3.5で、東京都江戸川区と千葉県市原市で震度2を観測しています。コロナで大きなダメージを受けている最中、次は地震かよって、勘弁してほしいです。

気象庁のデータ

5/20 14時54分 震源の深さ約30㎞ マグニチュード2.9 最大震度1
5/20 15時00分 震源の深さ約30㎞ マグニチュード2.9 最大震度1
5/21 01時49分 震源の深さ約20㎞ マグニチュード2.6 最大震度1
5/21 02時07分 震源の深さ約20㎞ マグニチュード3.5 最大震度2
5/21 03時05分 震源の深さ約20㎞ マグニチュード3.1 最大震度1
5/21 14時00分 震源の深さ約20㎞ マグニチュード2.9 最大震度1
5/22 06時29分 震源の深さ約40㎞ マグニチュード2.9 最大震度1

気象庁のデータを一覧にしてみました。いずれも震源地は東京湾で北緯35.5度、東経140.0度です。地図で探してみましたが、東京湾というよりは千葉県沖というか、市原市の姉ケ崎駅の沖合5kmくらいのところになりますね。

22日発生分は前日分から少し時間が空きましたが、それでも24時間以内の発生です。このぶんだとまだ次が発生するのかもしれません。

過去の東京湾地震

調べてみると東京湾では2015年9月に震度5弱、1992年2月には震度5(当時の階級)の揺れを観測する地震が発生しています。マグニチュード4~5クラスの地震は数年に一度起きているようです。だから安心、という訳ではありませんが。

東京湾で地震が多発する直前には、長野県と岐阜県の県境あたりでも群発地震が観測されています。とにかくこの時期、コロナに加えて地震は起きてほしくないですが、防災グッズ等の点検はしておきましょう。

新型コロナウィルスでも切り札 自衛隊(その2)

ここ最近は特に院内感染の比率が高くなってます。そんな中、自衛隊中央病院(世田谷区)の取り組みが注目が集めているそうです。武漢市発の政府チャーター帰国便や横浜クルーズ船関係者を受け入れた病院ですね。

自衛隊中央病院

自衛隊と言えばブラスバンド(正確には音楽隊だそうです)とか、幹部自衛官となる者を教育訓練する防衛大学なんかはニュース等でよく見聞きします。病院まで持ってて、世田谷や横須賀にもあるみたいです。埼玉県入間市にも建築中とか。

自衛隊中央病院の所在地は東京都世田谷区池尻だそうです。地図で見るとかなり広大な敷地です。一般外来もOKなんですね。ただし、「自衛隊の任務の特性上、隊員の診療を優先したり、国際貢献および大規模災害等に対応するため、診療体制等が変更になる場合がありますので、ご理解の上ご協力お願いします。」なんて注意書きも。

この病院、チャーター帰国便やクルーズ船関係の患者など、約260人の患者を受け入れてきたそうですが、一人も院内感染者を出さなかったんだそうです。感染拡大に伴う医療崩壊の恐れがささやかれる中、同病院の対応体制は他の病院の参考になるはずです。

基本を守る それを続ける

以前、日刊工業新聞でその体制について記事にしてました。院長の言葉として、「とにかく基本を守ること。それを続けること。」というのが紹介されてましたが、そのとおりですね。ベッドの増床、重傷者と軽症者の分離、個人の防御、ゾーニングの徹底。こうした基本、マニュアルが整備されていて、それを守り、継続する。

こういった話を聞くと、院内感染を起こしてしまった他の病院の備えはどうなってたのか。病院としての使命を考えると、その体制は脆弱だったとしか、、、。もちろん、命を懸けて戦ってくれている医療関係者には感謝しつつ。従事者ではなく経営者の問題。これもガバナンスの問題です。

アフターコロナ (その2) 国内生産回帰

アイリスオーヤマが来月から国内でマスク生産を開始する話を先日書きました。素材から国産にこだわり、日本国内の生産設備導入により、1億5千万枚/月というマスク生産計画を発表しています。なぜ同社は国内生産回帰を決めたのでしょう。

日本製造業 「コロナ後」再生の道

このタイトルは「選択5月号」の記事のタイトルです。非常に納得感のあるお話でした。新型コロナウィルスがきっかけとなって、世界が中国リスクを再認識し、日本の製造業も中国から国内に回帰し始めるというストーリー。

そしてさらに、日本の製造業のみならず、中国企業の誘致の好機であるとも言ってます。中国と日本の人件費はもうそれ程の差はなく、あらゆる面で日本の地方の工業団地は中国より魅力的になっていると指摘しています。政権により接収や財産の没収といったリスクを回避したいという中国の企業家のニーズもあるとか。「工場のインバウンド」だそうです。

地方への分散が始まるのか

英国がEU離脱を決めた後、ホンダが英国から撤退するというニュースがありました。このケースは関税が絡んでるわけですが、生産工場を置く国のリスクを嫌い、他国へ、もしくは国内回帰といったサプライチェーンの再構築がもう始まっているように思います。

米国と中国の対立から貿易戦争が勃発、中国に生産拠点を置くことのリスクが大きくなってきていたところへ新型コロナウィルス。今度は中国の政治リスクが顕在化します。感染拡大を阻止するために中国政府が採った強権的な政策を目の当たりにし、そろそろ中国に見切りをつける企業が増えてくるんでしょうか。

日本国内はどうかというと、先日も書いたように東京や大阪に人口が集中していることのリスクをまざまざと見せ付けられました。国内回帰する製造業は地方に生産拠点を。東京等に集中していた人口は地方への分散、、、となるのでしょうか。