株式会社EduLab さらに厳しい展開へ

株式会社EduLabは12/24、「特別調査委員会の追加調査継続に関するお知らせ」を公表しました。タイトル以下は読もうとした人の多くがその気力を失うほどの文字だらけの文書。これって、意図してやってるんじゃないの、、、って感じのする開示でした。

開示の概要

12月下旬までに特別調査委員会から調査結果報告書を受け取る予定だったわけですが、追加調査が必要ということで困難になりました。さらに、2022年1月4日に予定していた21年9月期の有価証券報告書の提出期限の延長について、関東財務局に承認申請することも検討するという内容。

ここまで振り返ると

今回追加調査の対象となった件については、従来自主点検と称してとりあえずの結論を出し、四半期報告書等の期限に間に合わせてきたものの、監査法人からはダメ出しを食らうという展開でした。要するに期日をクリアするための調査結果の捏造にも見えるわけです。

で、有価証券報告書の提出期限に関しては、やむを得ず自主点検で終わらせようとしていた案件に関しても特別調査委員会の調査対象にせざるをえなくなってしまったと。なんだかそんなふうに見えますね。開示ルールをクリアするためにあれやこれやと時間稼ぎしてるふうです。

株価の方は

上場前からの不正会計が発覚し、会計監査人が「監査の前提となる同社との信頼関係が低下した」などといい、退任するという事態に。そして今回の開示、やっぱりここ、ダメかもね。12/20に1,085円の最安値まで付けた同社の株価は、先週末で1,178円。本当にまだこの株価だけの価値があるんでしょうかね。

神戸物産 不正アクセスによる個人情報等流出の可能性

神戸物産は12/20、「不正アクセスによる個人情報等流出の可能性に関するお知らせとお詫び」を公表しました。12/4未明に同社サーバーに対し第三者による不正アクセスを受けていることを確認したといいます。その後12/6には社内システムを復旧できたようです。

神戸物産

神戸物産は、容量の大きな定番品食材を中心に品揃え、EDLP(毎日低価格)の価格政策で販売する「業務スーパー」を展開する企業です。ナショナルブランドのほかに、自社グループ工場で製造する商品や輸入商品のプライベートブランドも取扱っています。

21年10月末の「業務スーパー」店舗数は950店舗だそうです。兵庫県加古川市に本社を置く、東証1部上場企業です。

不正アクセス

第三者による不正アクセスを受けていることを確認後、直ちに外部通信の遮断を行い、わずか二日間で社内システムを復旧させていますから、それほど大きな被害は出ていないようです。現在は、業務遂行に支障はないとのこと。

情報の流出範囲については現在調査中で、Gyomuca 会員様情報、会計システムに関する情報については情報流出の可能性がないとだけ発表しています。

株価の方は

公表直前の同社株価は4,060円。公表後二日間で3,875円まで売られましたが、12/22に月次IRニュースを開示。業績が引き続き好調であることから急反発。一時4,300円まで買われ、不正アクセス公表前の株価を上抜けています。

とはいえ、不正アクセスの影響でどれだけ費用が掛かるか分かりませんしね。ここはちょっと気になるところです。ちなみに12月の月次IRニュースの公表、例月より早めに出てますが株価対策ってのは、、、考えすぎですか。

リミックスポイント株でインサイダー取引

証券取引等監視委員会は12/17、「海外に居住する株式会社リミックスポイントの子会社との契約締結者の役職員による内部者取引に対する課徴金納付命令の勧告について」を公表しました。インサイダー情報を知りながらその公表前に売り抜けたという事件です。

リミックスポイント

リミックスポイントは業務用アプリケーション・ソフトウェアの開発でスタートし、法律改正や規制緩和で、社会に生ずる課題を事業を通して解決する事業を営みます。現在ではエネルギー関連、金融関連(暗号資産交換業)、自動車関連、感染症対策関連などを事業領域としています。

取引の概要

舞台となったのは子会社の株式会社ビットポイントジャパンです。同社の仮想通貨取引管理システムがハッキングを受けて、同社の管理する仮想通貨が不正に流出し損害が発生しました。その旨の重要事実を聞きつけた、取引先法人の役職員であり海外に居住する者によるインサイダー取引です。

令和元年7月12日の取引だそうです。行為者等に非居住者が絡むと調査も大変なんでしょうが、またずいぶんと時間がかかりましたね。

同日、重要事実が公表される3時間ほど前に、自己の計算において、リミックスポイント株式合計1万800株を、売付価額合計443万500円で売り付けたということです。この違法行為について、金融商品取引法に基づき算定される課徴金の額は、216万円とのこと。

監視委員会が公表した文書には、「本件については、台湾金融監督管理委員会から支援を受けている。」という記載がありますので、売り抜けた輩は台湾在住の人のようですね。なお、リミックスポイント社については、課徴金納付命令の対象者とはなっておらず、また嫌疑をかけられている事実もないということです。

日本M&Aセンターホールディングス 子会社で不適切会計 社内調査を開始

日本M&Aセンターホールディングスは12/20、「当社連結子会社の売上の期間帰属等に関する調査のお知らせ」を公表しました。同社の連結子会社である株式会社日本M&Aセンターの売上の期間帰属等に関して疑義のある事象が判明したということです。

日本M&Aセンターホールディングス

日本M&Aセンターホールディングスは、国内の中堅・中小企業のM&A(合併・買収)というニッチマーケットに特化し、M&A仲介や企業再編支援などを手掛ける企業。主力業務のM&A仲介では、地域の主要会計事務所を地域M&Aセンターとしてネットワーク化しています。東証1部上場企業で、2021年、持株会社体制へ移行しています。

不適切会計の概要

日本M&Aセンターでは四半期ごとに、同社が仲介者として担当する業務のM&A成約等に伴い売上認識をしていますが、社内での確認の結果、同社の社内報告において一部不適切な報告が発見されました。

現時点の同社での認識では、各四半期の売上計上の期間帰属等の、いわゆる期ずれを中心とする影響があるのではないかということです。この事案の事実関係解明のために、同日から外部専門家の協力のもとに、過去5年間の社内調査を実施することになりました。

同調査については、同社2022年3月期第3四半期決算短信の発表前(2022年1月28日予定)までに調査を終える考えだといいます。

株価の方は

この開示を受けて翌日の同社株価は327円安の2,698円と急落しています。翌22日も一時200円安まで売られており、「いわゆる期ずれ」程度のお話のわりに下げが大きくなっています。「誤った会計処理」にとどまらない問題も出てくるのかもしれませんね。

株式会社EduLab その後音沙汰なし?

12/16の日本経済新聞に、「不正会計に動けぬ東証 エデュラボ発覚から2カ月 手続き慎重、『空白』長引く」という記事が。上場前からの不正会計が発覚したEduLab(エデュラボ)ですが、すでに8月の調査委員会設置から4カ月、不正会計発覚から2カ月が経過しています。

記事の概要

日経が問題提起しているのはEduLabに対して、東証が何らアクションを起こせていないことに対するものです。問題提起は確かにその通りではありますが、新たな事実関係が何もつかめないでいるところだけに、東証の立場も理解できます。特別調査委員会の最終報告書は12月下旬の見込みとされていますが、、、そりゃぁ、動けんわなぁ。

EduLab その後の開示

特別調査委員会の中間報告書受領後、EduLabは11/26、「会計監査人の異動に関するお知らせ」を公表しています。架空取引の存在疑義まで指摘し、監査報告書の意見不表明や、結論不表明を示していた会計監査人のあずさ監査法人が、とうとうEduLabを見切った形ですね。

同開示では、「EduLabと会計監査人両者の信頼関係の低下」という表現が何回か出てきます。で、会計監査人を降りることになったということです。しかし、これはこれでどうなんだかなぁという感じはします。ここまで会計不正を見抜けなかった会計監査人、その責任の取り方という点は気になります(もめにもめた結果だろうということは理解しますが)。

いやぁ、ドロドロになってきましたね。一方、同社株価はというと、上場来安値を着実に更新中です。8月の調査委員会設置から約4カ月になりますが、株価は4分の1(1100円台)になっています。昨年高値からみると約10分の1です。さてさて、どうなりますやら。