GLADHAND 日本版司法取引適用 3例目

渋谷区のアパレル会社「GLADHAND」の元代表取締役らによる会社資金横領事件で、東京地検特捜部と司法取引で合意した同社社員について、特捜部が不起訴(起訴猶予)としたようです。司法取引の適用は3例目とみられるとのこと。

3月12日、元代表取締役と幹部社員は、売上金を業務上横領したとの容疑で東京地方検察庁に三たび起訴されています。この事件に関与していた経理担当の元社員が、特捜部との司法取引に合意し、捜査に協力していたということです。

立件対象額は約3300万円。元代表取締役らはセールで商品を販売価格から値引きしたように装い、実際の売上金との差額を現金で保管。不正経理は現在の社名になった平成21年から10年間にわたって行われ、着服した総額は2億円近くに上るという報道もあります。

三菱日立パワーシステムズ(適用第1号)

日本版司法取引は2018年6月から導入されました。その適用第一号となったのが、三菱日立パワーシステムズによる不正競争防止法違反(外国公務員への賄賂)でした。同社がタイで受注した火力発電所の建設事業に関連して、同社の元取締役ら3人が、現地の公務員に約3,900万円の賄賂を渡していたという事件です。

日産自動車・カルロス・ゴーン事件(適用第2号)

適用第2号となったのがカルロス・ゴーン事件。2018年11月19日、日産において開示されるゴーン自身の役員報酬額を少なくするため、長年にわたり、実際の報酬額よりも少なく見せかけた額を有価証券報告書に記載していたとして、東京地検特捜部により金融商品取引法違反容疑で代表取締役グレッグ・ケリーとともに逮捕されたという事件でした。

その後、レバノンへ逃亡しましたが、、、最近話題聞きませんね。生きてるんでしょうか。

パワハラ防止法 6月施行(大企業) 個別労働紛争解決制度

職場でのパワハラを防ぐために必要な措置を事業主に義務付ける、いわゆるパワハラ防止法が、まずは大企業を対象に6月施行されます。日本経済新聞が4/27の紙面で伝えていました。この記事の中で紹介されていた個別労働紛争解決制度について少し見てみましょう。

個別労働紛争解決制度

昨年8月には三菱電機の新入社員が教育主任により、今年に入ってからもヤマハの男性社員が役員によるパワハラで自殺に追い込まれました。最悪の結果となってしまったこの2社の事件については、当ブログでも取り上げました。まずはこのような時代錯誤のパワハラを起こしてしまう社員の一掃(社員教育)が望まれますね。

それでも、ハラスメントに基づくトラブルはなくなりません。そのため、パワハラを受けたと感じた社員が相談できる窓口が機能することが重要になってきます。内部通報制度ですね。この内部通報制度が適切に運営されていて、お世話になるのが個別労働紛争解決制度といったところでしょうか。

訴訟になった場合の事業者リスク

被害者は当然のごとく精神的な被害を訴えますが、加害者はそんなつもりではなかった、、、といった反応を示します。そうした場合に会社としてどういうスタンスを取るか。ココが重要です。世間一般的に見て・・・と判断したつもりでも、ついつい加害者側を庇う結果になるものです。会社が自らを守るための結果に見えて、被害者に納得感がありません。

完全に中立の立場で、被害者も納得する結論を出すというのは至難の業だと思いますね。そんなときに使うべきなのが、個別労働紛争解決制度です。当然会社側に不利な結果となることもあるでしょう。しかし、この制度での結果については公表されることはありません。訴訟にまでなってしまうと、負けた場合の会社のリスクが格段に大きくなりますからね。

18年度、個別労働紛争解決制度における総合労働相談件数は112万件だそうです。そのうち、民事上の個別労働紛争相談件数は32万件。相談内容として一番多いのが「いじめ・嫌がらせ」で、8万3千件で、約26%を占めているそうです。

日立化成に続く 日立金属 検査不正のことです

日立金属は4/27、主力製品である特殊鋼やフェライト磁石、希土類磁石といった磁性材料について、検査不正があったことを公表しました。不正のあった製品の売り上げは同社の連結売上高の3割を占めるとのこと(今現在確認できている実際に不正のあった製品の売り上げは245億円)。

日立化成の教訓

2018年6月には日立化成で大規模な検査不正が発覚しました。あれだけのインパクトのある事件でしたから、親会社の日立製作所としては当然、その他の子会社でも同様の不正がないか、調査させたと思われます。その際、日立金属はどんな調査をしたんでしょうね。

もしくは、いずれ売却してしまう会社だからと考えていた日立としては、日立金属にそこまで求めなかったのか。親会社の意向や指示は置いといても、日立金属自身が自社のリスクを検証するのが普通ですけどね。しかし、こんなふうに大量の不正を長年放置してきた企業。こういう常識も通用しないんでしょう。

今回の検査不正が発覚した端緒は、「2020年1月に安来工場において製造する特殊鋼について品質に係る不適切行為が行われている旨の情報提供を受け・・・」と公表されています。これって、内部通報?。内部通報じゃないかもしれませんね。書き振りがビミョーです。

なぜこのタイミングで

そういえば先週、4月21日、昭和電工が日立化成へのTOB(株式公開買付)が成立した旨の開示をしていました。日立金属が今年1月に情報提供を受け、特別調査委員会の設置を公表したのが4/27です。この間隠しておいたのは、日立化成の件が日立の手を離れるまで待たせたということ?

日立金属を売却するにあたり、身綺麗にさせてからということで、ここで一旦膿を出させた?膿を出し切ってからの売却の方が良い値が付く。みたいな日立化成で味を占めた高等なテクニックだったりします?   やれやれ、、、日立の子会社管理能力、完全に地に落ちましたね。

UMCエレクトロニクス(6615) 不適切な会計処理が発覚

同社宮崎工場において、棚卸資産に関する不適切な会計処理が行われていた可能性が判明。事実関係の解明のため、コンプライアンス委員会の下で、外部の有識者を構成員に含めて調査を開始することを決定し、そのことを4/23付けで開示しています。

ユー・エム・シー・エレクトロニクス株式会社

UMCエレクトロニクス(正式にはユー・エム・シー・エレクトロニクス株式会社)はEMS(電子機器受託製造サービス)市場において売上高で世界15位、売上高成長率で1位の、「日本発の物づくり」企業だそうです。なかでも、自動車関連メーカー向けが得意なようです。

銘柄コードは6615。東証一部に上場する会社です。今年4月8日、宮崎工場の従業員から、実態の伴わない棚卸資産を計上する等、棚卸資産に関する不適切な会計処理の申告(内部通報)があり、それをきっかけとして初期調査を開始していました。

今回、より客観的かつ網羅的な検証を実施するために、コンプライアンス委員会による宮崎工場及び商流に関連する佐賀工場の調査を実施する必要があると判断し、調査に外部専門家を含めることとした。というのが今回の開示ですね。

この会社もまたか、、、って会社

調べてみると、なんとこの会社、昨年12月、東京証券取引所から上場契約違約金4,800万円の支払いを求められています。そのうえで、特設注意市場銘柄に指定。同社が有価証券報告書等に虚偽記載を行ったというのがその理由。

2名の取締役副社長の関与の下、多数の海外拠点において長期間にわたり不正会計を行っていたということです。さらに、同社は新規上場承認を得るにあたり、開示書類に虚偽の記載をしていたとのこと。上場時から虚偽ですよ。で、まぁ、言ってみれば上場廃止の執行猶予期間中に同じ手口の新たな不正が出てきました、、、というお話です。ダメですねここ。

仕事はルールとコミュニケーションのバランスが重要

コロナの影響でリモートワークというか在宅勤務が大流行りです。仕事の効率は上がったが、かなりストレスをためている人も多いようですね。特に独身の人はその傾向が顕著なように思います。小さなお子さんのいる家庭では、子供の相手と仕事の両立、なんて課題もありそうです。

ルールとコミュニケーションの関係

仕事や組織の運営はルールとコミュニケーションでできていると思っています。やたらルールをたくさん、かつ細かく作っていく組織では、やがてコミュニケーションが減少していきます。同僚や上席とのコミュニケーションが不要になるくらい、マニュアル等ですべてが定められているからですね。

このコミュニケーションの減少はいずれ組織間、階層間の乖離を生み始め、いわゆる報連相の欠如によるミスを引き起こします。kuniが見てきたコンプライアンス上問題のある組織の典型的なパターンです。組織における縦の連携や横の連携、これらを支えているのは実はルールに定められていないコミュニケーション力なんですね。

リモートワークのリスク

冒頭に書いた在宅勤務。独身者が効率は上がるがストレスがたまるというお話も、似たようなところがあるかもしれません。会社では、なんてことない雑談なんかで頭がリセットされ、息抜きができていたわけです。息抜き的な会話がない職場(自宅)は辛いと思います。

コミュニケーションは息抜きだけでもありません。ルールには書いてないけど、「これは一言あの人には伝えておかないと」だとか、「こういったことが起きていることは念のため上司の耳に入れておこう」、、、といった情報共有が不足していくとミスや事故の原因になります。

在宅勤務やリモートワークにはそういうリスク(コミュニケーションロス)が付きまといます。こうしたリスクはかなり後になってミスや事故として表面化しますので、まだそういうリスクは十分認識されていないように思います。皆さんも今のうちからコミュニケーションを意識しながら、在宅勤務、頑張ってくださいね。