ホッカンホールディングス株式会社 連結子会社従業員が3億円超の私的流用

ホッカンホールディングスは4/11、「当社連結子会社元社員による不正行為に関するお知らせ」を公表しました。同社連結子会社である昭和製器株式会社の社員による不正行為が判明したということです。

ホッカンホールディングス

ホッカンホールディングスは、食品缶・ペットボトルなどの容器の開発、製造に加え、各種飲料の充填までを一貫して提供する企業。各種飲料の受託充填が収益の柱で、主要な顧客である伊藤園への売上が売上高全体の2割程度を占めています。東証プライム上場企業です。

不正の概要

不正行為が発覚したのは連結子会社(100%子会社)である昭和製器株式会社(小樽市)。資本金は4000万円。2015 年 8 月から 2024 年 3 月にかけて、複数回にわたり同社の預金をインターネットバンキングサービスを利用して自らの口座に送金することで、総額約 3億 50百万円を私的流用していたということです。金融機関から指摘があり不正が発覚しました。

この従業員は同社に対して上記の私的流用を認めていることから、既に警察に対して被害届を提出、懲戒解雇処分としたようです。現時点で判明している損害見込額は約 3億 50百万円となっていますから、回収の見込みはないということでしょうか。

しかし、8年半にわたりこれほどシンプルな不正を発見できなかったとは。従業員は経理部門で取引先などへの送金業務を担当していたといいますが、人事ローテーションはまったく行われてなかったんでしょうね。会社側の責任も大きいです。