パナソニック株式会社は8/31、「第三者委員会からの調査報告書受領に関するお知らせ」を公表しました。このところ何社も出てきている実務経験の虚偽による施工管理技士等の不正取得ですね。パナソニックグループで500人以上が不正取得していたとのこと。
施工管理技士
当ブログでも何度か取り上げてきた施工管理技士の不正取得。大和ハウス、東レ子会社の水道機工、西武ホールディングスなどで発覚してきました。
昨年、パナソニックの子会社、パナソニック環境エンジニアリング、およびパナソニックコンシューマーマーケティングにおいて不正が見つかり、第三者委員会が調べていたんですね。子会社での発覚、第三者委員会の調査開始が2020年11⽉27⽇ですので、なんと9か月もかかっています。
不正取得の概要
1981年~2020年に施工管理技士の不正取得が500人、工事現場の技術責任者であることを証明する「監理技術者資格者証」で38人の不正取得が見つかっています。このうち16人は両資格を重複して取得していたようで、人数としては522人ということになりますね。
実務経験等のチェック体制の甘さや、コンプライアンス意識の低さなど、定番の原因が並んでいますが、他社で見られたような組織として違反行為を推進していたような事実は認められなかったようです。
水道機工の調査報告書には次のようなことが書かれていました。「試験会場には、明らかに実務経験を満たしていないと思われる若い女性や、主婦、色白の男性といった受験者がいることなど、同業他社でも同じように受験資格を偽って受けているのだろうという推測が、役職を問わず広がっていた。」
これがおそらく現実であり、今回のパナソニックで打ち止めということにはならないでしょう。