三菱電機 またもや検査不正

三菱電機は6/30、「当社鉄道車両用空調装置等の不適切検査に関する件」を公表しました。何かと事件が多い三菱電機ですが、今回のこの事件、あっという間に他の製品の検査不正に飛び火。なんと鉄道車両ブレーキの検査不正という物騒な話まで出てきました。

空調装置

まずは、鉄道車両向け空調装置の一部機種で「不適切な検査」を行っていたという話。製造を担う長崎製作所で架空の検査データを顧客に報告するなどしており、検査不正は1980年代から30年以上続いていた疑いがあるとのこと。

しかも、架空のデータを自動で生成する専用プログラムを、遅くとも1980年代から使うといった悪質な手口が明らかになっているようで、組織的な不正であることは間違いなさそうです。

ブレーキ用空気圧縮機

翌日、続いて出てきたのが、鉄道のブレーキなどに使う空気圧縮機でも「不適切」な検査があったという報道。こちらも10年程度にわたり行われていたようで、1000台を出荷しています。鉄道用空調装置の検査不正に関する調査の過程で判明したそうです。

空調装置の検査不正は6/14に社内調査で判明していて、累計出荷台数は8万4600台。ブレーキ用空気圧縮機の検査不正については6/28に分かったといいます。

株主総会終了後

6/14、6/28と、立て続けに判明したとのことですが、これらはいずれも6/29開催の同社定時株主総会前に把握できていたことになりますね。しかしながら、株主総会ではこの話題に触れていないようです。

この株主総会における決議事項の議案は「取締役12名選任の件」だけ。12名中11名は再任です。検査不正を隠し、自分たちの再任を優先したと言われてもしょうがないですね。こういう人たちに、「製品の安全、機能、性能に影響はない」と説明されてもねぇ。