サンテック 役員報酬の一部返上

昨年、従業員が1億3400万円を横領して行方不明に。その後その従業員が死亡(自殺?)という結末となったサンテック。3/19には「役員報酬の一部返上に関するお知らせ」を公表しました。代表取締役は月額報酬額の50%を3か月間返上するとのこと。

もう一つの責任

当ブログでは取り上げてきませんでしたが、もう一つ責任を問われる事案が起きていたんですね。太陽光発電所建設工事における工事完成遅延による遅延違約金(3億10百万円)の特別損失計上です。

太陽光発電所建設工事において、使用前自主検査時に電力会社との連携不具合が発生し、受電できない状況となっていて、この不具合が解消できずに工事完成が遅延してしまった。そんな説明がされています。読む人が読めば分かるんでしょうが、kuniにはさっぱり。

昨年11月末の時点では、横領事件に関する責任だけではなく、工事完成遅延の件をも含めて、取締役の経営責任について明確にする予定としていました。

役員賞与の不支給

その後2/19には、2021年3月期通期の業績予想の修正(純損失9億円)を公表していますが、その中で同3月期に係る役員賞与の不支給についても併せて公表。月額報酬の返上については改めて取締役会で決議することになったと。

そして3/19の取締役会で役員報酬の一部返上を決議し、公表に至ったということです。代表取締役は月額報酬額の50%を3か月間返上。その他の取締役は月額報酬額の30%~10%、3か月間の返上。で、社外取締役2名も10%返上だそうです。

昨年までは横領事件と工事完成遅延の両責任に対して役員報酬の返上を決議するとしていたんですが、最後の3/19付の開示では、とうとう横領事件に関しては言及していません。ココにはどんな作戦、思惑があったのでしょうか。