ベステラ株式会社(1433)プラント解体業

決算短信を見ていて見付けた面白い企業です。プラント解体工事に特化している企業で、様々な特許工法に強み持つ変わり種です。「リンゴ皮むき工法」という、球形のガスタンクをリンゴの皮をむくように渦巻き状に切断していくという特許工法、聞いたことありませんか?

リンゴ皮むき工法

球形ガスホルダー(球形のタンク)を、まず底の部分をカットしておきます。その後リンゴの皮をむくように上から切除していくと、切断した部分は自重で下方へ下がって地上にとぐろを巻いていくという工法です。従来の工法と比べると、工期短縮、コスト削減、高い安全性の確保を実現しているとのこと。

設備の老朽化

今月上旬の日本経済新聞で、「続く工場火災、4年で22件」という記事がありました。日本製鉄や旭化成など、国内上場企業の工場火災が4年で22件に上るとのこと。設備の老朽化が原因としていました。日本の製鉄所や製油所の生産設備の多くが稼働から40年を超えているといいます。

日鉄の社長の言葉も紹介されていました。「鉄鋼業がもう一度強い鉄鋼業になり、日本の製造業をを支えるうえで設備の若返りは必須だ」。 おっしゃる通りだと思います。製鉄所や製油所にとどまらず、重厚長大産業は設備の更新時期に来ているということでしょう。

産業構造の見直し等による余剰設備の増加も追い風になりそうです。そこにはいずれも、今ある老朽化した設備の撤去作業が必要に。こうした需要を取り込んでいくのがプラント解体業という訳です。

ベステラの株価の方は1,600円台。2015年に上場した当時は2,000円近くまで買われ、2017年1月には2,800円まで買われています。直近高値を窺っているところですが、中長期的にも期待できそうです。