風洞発電 ゼナシステム株式会社

10/2付け日経産業新聞で読んだ記事がこの風洞発電システム。再生エネルギーの新たな担い手として、日本でも風力発電が注目されてきましたが、この風洞発電なるモノは正直初めて知りました。で、これがなかなか凄い技術のようです。

風洞発電「WIND TOWER」

ゼナシステムは福岡県久留米市の会社で平成10年に設立されてますね。この会社が世界で初めて開発したのが風洞発電「WIND TOWER」です。いわゆる風車の形をしていません。上から見ると6角形のビルのような建物(6面体の立方形)ですね。

どの方面からでも、どの高さからでも、風の強弱に関係なくすべてを捉える。そして一度捉えた各々の小さな風は3点圧縮により、集合体となり、さらに風の抜け道に向かって風洞内にて再度力を集合して出口に向かいながら加速していくといいます。

排出側に気圧を変える装置が備えられ、強い風流体を生み、これまで考えつかなかった風エネルギーを作り出します。この風が風洞の中を降りていき、複数の発電機の風車を回転させるということです。ん~、この技術、説明が難しいなぁ。

従来型を圧倒する性能

従来型は一般的に上空に6メートルの風速がないと発電できないそうですが、このWIND TOWERは約2メートルで発電可能。発電能力に対する実際の発電量を示す設備利用率は、従来型風力で2~3割。日照に左右される太陽光発電では1~2割だそうです。

WIND TOWERは全方向の微弱な風で発電できるため、稼働できないことはほぼないとのこと。実現すれば旧来の再生エネに比べ効率を大幅に引き上げられそうです。また、火力や原子力を含めた他の発電手段と比べても、発電原価は抑えられるとも。

来年の6月にWIND TOWER実証機(高さ92メートル)が完成するようです。楽しみですね。この技術、一人で開発してきた同社の社長、、御年79歳だそうです。kuniもまだまだ頑張らねば。。。

レオパレス21 債務超過回避 漏れるインサイダー情報

4~6月期の決算発表を9月末まで延期すると発表し、9/28には、2020年6月末時点で118億円の債務超過になる見通しと公表しました。そして、9/30、延期していた2020年4~6月期の連結決算を発表、最終損益は141億円の赤字となったことを公表します。が、しかし、、。

9月30日

日本経済新聞電子版は30日14時過ぎ、「経営再建中のレオパレスに対し、米投資ファンドのフォートレス・インベストメント・グループが支援する方針を固めた」と報じました。「出資や融資で合わせて約600億円を出すとみられ、債務超過を解消できる見通し」という報道。

結局、4~6月期、最終損益が141億円の赤字となり、6月末時点で118億円の債務超過になるという決算開示よりも先に、フォートレス・インベストメント・グループの支援のニュースの方が先に出ちゃってるんですね。このニュースに株価は反応し191円のストップ高まで買われています。

債務超過や最終損益については9/25に報道が先行。9/28にはレオパレス21が数字を訂正して開示。フォートレスの支援に関しても9/30の14時に報道が先行させておいて、同日引け後に公表。な~んか、情報の洩れ方というか、出し方が気に入りません。

インサイダー情報

どうやらレオパレス21が独自にやっていることではないんでしょうね。しっかりしたアドバイザーが付いてそう。それにしてもこのところの内部者情報の洩れ方は酷いですね。NTTがNTTドコモをTOBで完全子会社化するというニュースもそうでした。

ドコモもレオパレスもその日の取締役会で決議する予定の議案が漏れているわけです。ボードメンバー辺りからマスメディアへ流れるこうした情報。いったい情報管理はどうなっているんでしょう。現行法では違反とまでは言えないかもしれないですが、、、。メディア絡みでこっそり儲けてる輩がいるはずです。

Nuts 外部調査委員会の調査報告書

先日、破産手続開始の申立て及び破産手続開始決定を公表したNuts。9/28、やっと外部調査委員会の調査結果報告書が開示されました。今さら、、、ではありますが、事実は知っておきたいですよね。おおよそ予想されていたような結果なんだけど。

「偽計」又は「風説の流布」に当たる

委員会の出した結論は、問題となったIRの開示は、有価証券の取引等のため、又は相場の変動を図る目的をもって、他人に誤解を生じさせる不公正な策略や手段を弄したものと評価でき、金商法第158条の「偽計」又は「風説の流布」に当たる疑いがあるものと認めた、です。

破産手続きの申し立てを行った森田氏(元代表取締役)ですが、この人が主犯です。「当時公表した業績予想は客観的事実に反し、合理的な根拠に基づいていない」、とバッサリ。さらに別の大株主から借りた同社株式を、IR後に急騰した株価で売却して現金化していることなども示されています。

余談ですが、森田氏に相場の変動を図る目的があるとして、Nuts株式を売却している旨を書いてる部分(P18)、2ヶ所の記述(売却した数量)が間違っています。正式な調査報告書ですから、修正された方が、、、。他にも誤字脱字がいくつか。。。

会員制医療施設に関する売上

この会員権を78口販売したとして、売上げに計上していましたが、そのうち74口の販売は架空取引と認定。他社から調達した資金を会員権代金と称して外部から入金するなどして、売上げ入金の偽装を繰り返していたようです。で8億円が消えてしまったと。。。

会計監査法人まで

森田氏は、Nutsの会計監査法人である監査法人元和の統括代表社員公認会計士も抱き込んでいたと思われる、と推測する記述もちょっとだけありました。それ以上突っ込んだ記載にはなっていませんが。一部にラスベガスのカジノ旅行に接待されていたなんて話も聞いた記憶が。。。

ハイアス・アンド・カンパニー(6192) 一時会計監査人に監査法人アリア?

9/29に第三者委員会の中間調査報告書を公表したハイアス・アンド・カンパニー。併せて過年度の有価証券報告書等の訂正を行いました。これでひとまず一段落かなと思っていたところ、9/30、「監査法人の意見不表明」やら、10/1、「公認会計士等の異動に関するお知らせ」が出てきました。

あずさ監査法人

あずさ監査法人は監査報告書を意見不表明としています。意見不表明というのは、重要な監査手続きが出来ず、結果として十分な監査証跡が入手できない場合で、その影響が財務諸表等に対する意見表明が出来ないほどに重要と判断したということですね。

何があったかというと、7月には財務経理担当取締役がメール保管期限を操作し、監査法人によるメールデータ保全手続きを妨害した。とか、代表取締役による監査法人に対する虚偽の説明、、、などがあったようです。

そして翌日10/1には、あずさ監査法人は退任となりました。経営者の誠実性について深刻な疑義を生じさせていることから、今後の監査契約を継続することが困難になったと判断した、、、ということです。

監査法人アリア

この公認会計士等の異動に関するお知らせの中では、新しい公認会計士等については選考中としているんですが、お知らせの最後のところで、「当社は、一時会計監査人の選定を進めております。現在選考中ですが、監査法人アリアから就任の内諾を得ており、正式決定次第、開示いたします。」と書かれています。

監査法人アリアといえば、最近ではNutsの最後の監査法人でしたね。就任後1ヶ月も経たないうちに、監査報酬を支払わないからという理由で9/4に監査契約を解除。その二週間後にNutsは逝ってしまいました。この監査法人、不正会計を行った企業等の終末期に現れる監査法人のようです。ハイアス株、昨日ストップ安ですしねぇ。

ダイワボウホールディングス 特別調査委員会設置

ダイワボウホールディングスは、同社の連結子会社である旧ダイワボウノイ株式会社(今年4月大和紡績に吸収合併)において、不適切な取引が行われていたことが判明したと公表しました。特別調査委員会を設置し、取引内容の精査や原因究明を行うとしています。

ダイワボウノイ

ダイワボウノイは、今年4月に中間持株会社の大和紡績に吸収合併された会社で、繊維製品の製造・販売をしていた会社です。今でもAmazonとかで同社が製造したマスクや防ダニ敷ふとんなんかが出てきます。

不適切な取引は9月上旬に、その大和紡績において売掛金の回収遅延の発生が発端となり、発覚したとのこと。同社従業員が、同社の営業担当であった2014年1月から循環取引等を行い、不適切な売上および利益を計上していたということです。

これまた長いですねぇ。6年間以上続けていたということですか。これまでの社内調査により判明した現時点における不適切な取引による業績に及ぼす影響額は、損失見込額として累計約19億円だそうです。損失見込額が19億円というのは何を指しているんでしょう。

回収困難になった売掛金が19億円なのか、、、過去に計上してきた利益のことを指しているのかよく分かりません。調査委員会の報告を待ちましょう。

ダイワボウ情報システム

ダイワボウホールディングスといえば、今年2月に世間を騒がせたネットワンシステムズ等が行った架空循環取引においても、同社IT機器販売子会社のダイワボウ情報システムが関与していました。売上高で約7億円の架空取引が判明したというやつです。

あの件ではネットワンシステムズが主導したということで、その他の企業は被害者のごとくスルーしておしまいでしたが、、、今回のダイワボウノイはどうなんでしょうね。あの件とも関係あったりする?