パルスセキュアのVPNサービス テレワークで38社サイバー攻撃

心配していたことが、やはり起こりました。8/25付け日本経済新聞の一面トップ。「テレワーク 暗証番号流出 国内38社に不正接続」という記事。パルスセキュア社のVPNサービスを使っていた38社が修正プログラムを適用することなく使用し、不正アクセスを受けたようです。

パルスセキュアのVPNサービス

世界で2万社以上の顧客を持つ業界大手であり、昨年4月に自ら脆弱性について情報を公表、修正プログラムも提供されています。国内においてもJPCERTなどが再三注意喚起を行っていました。

昨年8月時点の情報では、この脆弱性を抱えたまま運用されているVPNサーバは世界で1万4500台あり、そのうち1511台が日本国内にあるといわれていました。

その後各社とも対策を講じ、今年3月末時点では国内にあった未対応の1511台は298台にまで減少しました。とはいえ、まだ300台も、、、この辺りからテレワークが盛んになってきます。

そして今回日経が伝えるところによると、国内では38社が不正アクセスを受けたとしています(海外を含めると900社超)。38社のうち日経が把握した被害企業としては、日立化成、住友林業、ゼンショーホールディングス、オンキョー、全薬工業、岩谷産業、ダイヘン、自動車総連などの名前があがっています。

フォーティネット、パロアルトネットワークス

今回はパルスセキュアのVPNが狙われ、脆弱性に対する適切な対応を怠った企業がその被害にあったというお話です。実は他にも脆弱性が注意喚起されていたVPN製品として、フォーティネット、パロアルトネットワークスの名前が4月時点であがっていました。

パルスセキュアほど多くはないかもしれませんが、この両社の製品に関しても、既知の脆弱性に対してパッチの適用や必要なシステムアップデートが行われず、不正アクセスを受けてしまったというニュースも、、、たぶんこのあと出てくるんでしょうね。

クレアホールディングス(1757)(その2)

株主であるセノーテキャピタルが、株主総会の招集請求をクレアHDに対して行ったにもかかわらず、その後遅滞なく株主総会の招集手続きが行われないため、裁判所の許可を得て、自ら株主総会を招集しようとしている。というお話。その2です。

セノーテキャピタルの請求の内容

今回の臨時株主総会を開催し、決議しようとしている事項は「(議題1)定款一部変更の件(商号の変更)」と、「(議題2)取締役6名選任の件」となっています。こうしたケースでは取締役の選解任の要求が定番かと思うのですが、今回はどうなんでしょうね。

このセノーテキャピタルというか正確にはオリオン1号投資事業有限責任組合が株主です。で、このオリオン1号は今年2月に第三者割当により株式を取得した先なんですね。わずか半年ほど前に出資をお願いした先から株主提案を受けることになったという訳です。

対するクレアHDは

8/17のお知らせでは、セノーテキャピタルの提案に対して真摯に向き合い、取締役候補者との面談や提案されている事業計画等の検証を行い、臨時株主総会招集に向けて準備を進めているとの主張になっていますが、、、。

のらりくらりと時間をかけつつ、実は、他の株主に対する多数派工作(プロキシーファイト)を展開中だったりするんでしょうか。

オリオン1号投資事業有限責任組合

この名前で調べると、2014年にフード・プラネットという札幌の企業に投資してますね。おそらくこのケースも第三者割当だと思われます。その後、この企業、いろいろと問題を起こしたのち、2017年に上場廃止、破産申請という結末を迎えています。

クレアHDへの出資は20円以下。その後一部を売却しているようですが、3倍くらいにはなってるでしょう。このファンドは第三者割当等で安く仕込んで、会社に新事業等の話題を提供、株価が上昇すれば売り抜けるってスタイルですかね。

クレアホールディングス(1757) 株主による臨時株主総会の招集許可申立て

クレアHDは8/17、臨時株主総会の招集を請求していた株主により、東京地裁に臨時株主総会の招集許可申立てが行われた旨を公表しました。今年1月には、レオパレス21においても村上ファンド関連といわれる株主との間で同様の事件がありましたね。

クレアHD

よく分からない会社です。本社の所在はコロコロ変えるし、社名も何度も変わってます。キーイングホームとか千年の杜なんて社名の頃は存在くらいは知ってましたが。毎期、赤字を垂れ流して、株価は5月辺りまでは20円台。直近で100円近辺。デイトレーダーさん御用達銘柄ですかね。

臨時株主総会の招集

クレアHDを取り上げるというよりは、臨時株主総会招集の一連の流れを確認するのが目的で書いてます。何が起きているかというと、まず議決権の3%以上を6カ月以上保有する株主、セノーテキャピタルが臨時株主総会の招集を請求しました。7/9のことです。

この請求に対し、クレアHDは当該株主の意見に賛同するかのような意見を表明しながらも、臨時株主総会招集を最終決定しません。8/7に途中経過なるお知らせは開示したものの、やはり招集することなく、ダラダラと時間をかけていました。

そこへ、8/17、東京地裁から株主総会招集許可申立事件に係る書類の送達を受けた。という流れです。この日のお知らせの中では、招集に向けて前向きにいろいろと準備を進めてきたのに、「裁判所へ申し立てた当該株主様の真意を量りかね困惑しております」などと表現されています。

当該株主が株主総会の招集請求をクレアHDに対して行ったにもかかわらず、その後遅滞なく株主総会の招集手続きが行われないため、裁判所の許可を得て、自ら株主総会を招集しようとしてきた。。。というのがここまでの流れです。全て会社法が定める手続きに則っています。長くなってしまったので、続きは明日にでも。

プラコー(6347) 株主による臨時株主総会の招集請求

7/30、「深夜の開示情報 トラスト、キーホルダー、ハイアス・アンド・カンパニー、プラコー」という記事で、軽く株主提案の内容だけ取り上げたプラコー。会社側の意見表明を待って再度取り上げようと思っていたのですが、ちょっとフライングで書いちゃいましょう。

2016年にも

調べていて初めて知ったのですが、この会社とこの株主、因縁の対決なんですね。請求してきた株主は、「有限会社フクジュコーポレーション」。代表者は井出和成氏です。なんとこの株主、2016年6月の定時株主総会においても株主提案をされてます。

提案の内容は、井出氏を含む5名の取締役選任と監査役1名の選任というもの。しかしこの提案、株主総会では否決されています。で、さらに、同じく会社側が提案した取締役5名の選任(再任)と監査役2名の選任(再任)という議案も否決されました。

1号議案から4号議案まで、すべての議案が否決されるという珍事が起こったんですね。で、プラコーは代表取締役含む取締役全員が任期満了により退任ということになったわけです。

この時から1年間、会社法第346条第1項及び会社法351条第1項の定めにより、取締役としての権利義務を有するとして、役員等に欠員を生じた場合の措置が適用され、否決された取締役が任務を継続しています。

そして今回は

因縁の対決第2ラウンドの場は臨時株主総会になります。今回フクジュコーポレーションは取締役5名の選任に加えて、代表取締役含む4名の取締役の解任を提案しています(臨時株主総会であり、会社側の選任議案がないためだと思われます)。また、買収防衛策廃止の議案もありますね。

で、これに対する会社側意見がそろそろ出てくるかと。前回も反対していますので、今回も当然反対意見が出てくるでしょう。このフクジュコーポレーションの代表者、仕手筋ではないかとの見方もあるようです。株価の方も動意付いていますしね。この後どう展開していくんでしょう。

今年は台風が少ない 7月月間発生ゼロ

今年は台風が来ないなぁ、、、なんて思っていて、調べてみたらいろいろと。7月一カ月間で台風の発生はゼロだったそうです。これはなんと記録が残っている1951年以降で初めてのことだそうです。まぁ、そのかわり7月いっぱい梅雨が明けませんでしたけどね。

令和2年の台風発生状況

今年の台風は、5月に1個、6月に1個発生しましたが、7月はゼロ。そして8月に入って8/21現在で5個発生しています。2019年は8月までに12個、2018年は同8月までに21個発生しているので、ここ最近の感覚では相当減ってると感じるわけです。

発生数も減っていますし、実際日本に接近した台風の記憶もあまりないですよね。台風4号が中国と朝鮮半島に上陸したのと、台風5号が東シナ海から日本海へ抜けたくらい。最も接近したこの台風5号も、勢力は大したことなかったような。あっ、失礼。沖縄の皆さんには二つとも被害があったかも。

気象予報士さんたちの予想では、7月までは少なかったけど8月、9月と盛り返し、9月がピークみたいな予想をされている方が多いようです。さて、どうなるんでしょうね。

長梅雨に新型コロナ

関東地方の梅雨明けは8/1でした。6/11~7/31まで50日以上も降り続いたわけです。おまけに新型コロナウイルス対策でいろいろと大変でした。もう何なら台風はこのまま無しでも良いのでは。

降らなきゃ降らないで、夏場の水不足で困ってしまうんですが、長梅雨の影響で今年は大丈夫なんじゃないかと。利根川水系の9つのダムを見ても、薗原ダムを除き80%以上の貯水率となっているようですし。9ダム合計で見ると貯水率は93%だそうです。