新型コロナウィルス 温暖化ガス急減とデータソリューション

昨日の日本経済新聞、まぁ新型コロナウィルスの話題がテンコ盛りでした。っていうかほかの話題を探すのに苦労するくらい。そんな中で二つの話題が気になりました。新型コロナウィルスの世界的流行で温暖化ガスの排出が急減しているという話題と、感染防止対策としてのデータソリューションの話題です。

温暖化ガス急減

確かにそうですよね。航空便は相次ぎ欠航してますし、工場は停止、外出禁止や自粛で自動車も減ってます。記事では中国の2月の温暖化ガス排出量が前月比25%減少したと伝えていました。社会や経済が完全にマヒして、青い空が戻ってきました。

新型コロナウィルスについては、人間が自分勝手に生活圏を拡大し、地球を自分たちにとって都合の良い環境に作り替えてきた反動である、といった論調をよく見かけます。温暖化ガスの急減という話題を見て、地球による自己浄化が始まったんだろうか、、、と考えさせられます。。

まさか最も小さな生物にここまでやられてしまうとは、って感じですね。(ウィルスは正確には生物ではないらしく、「非細胞性生物」だとか「生物学的存在」などと分類されるそうです。)

ヤフーのデータソリューション

とまぁ、うなだれてちゃダメですね。もう一つの話題は人類が最も最近手に入れたビッグデータの活用という新技術の話題です。政府が協力を呼び掛けていた利用者データの提供に、ヤフーが応じることになったというニュースです。

ヤフーでは100を超えるサービス(検索やメディア、ECなど)があり、月間5000万人が利用しているそうで、日本最大級の膨大なデータ量とバリエーションを誇っているとのこと。このデータをAIで分析した結果が政府に提供されるんだと思われます。

もちろん、個人を識別できないよう配慮されるはずですが、このデータを利用して、感染拡大やクラスターの発生をどんなふうに阻止していけるのか。中国のように個人の行動まですべてを管理、規制していくことはできませんが、この新技術、期待したいですね。

新型コロナウィルス 軽症者受け入れにメルパルク はどう?

東京都は新型コロナウィルスに感染した人のうち、軽症者の一時滞在施設として、ホテルなどを棟ごと借り上げて充てる方針を固めました。重症者向けの病床を確保するための施策であり、適切な判断かと思います。そこで提言。日本郵政さん、メルパルク東京の提供を提案すればどうかな。

メルパルク東京

メルパルク東京は日本郵政が保有する複合施設ですが、シティホテルと同等の設備を備えています。客室数は120室くらいあるようです。場所は港区芝公園、、、浜松町からもすぐです。そしてなにより、都心ながら周囲に緑が豊富で、規制線を張るのも容易です。

投資信託や保険の不正販売問題で社会からの信用を失った日本郵政グループ。失墜した信用を回復するため、メルパルクの提供を政府に申し出たらどうかと。そう思うんです。ただ、施設の運営権はワタベウェディングが持ってるみたいなので、ちょっと調整は必要ですかね。

今のところ病床数が喫緊の課題になっているのは東京くらいかもしれませんが、いずれ大阪や名古屋へも波及するでしょう。メルパルク、東京以外にも大阪市、名古屋市、横浜市、、、など全国11都市に展開しています。

かんぽの宿

都市ばかりではありません。観光地(地方)にはかんぽの宿だってあるじゃないですか。これも提供できればかなりの社会貢献ができると思いますよ。金融商品の販売態勢の建て直しも急務ではありますが、まずは国民からの信用を取り戻すべきではないでしょうか。

政府にとっても

日本政府にとっても、日本郵政が信用を取り戻すことは大歓迎のはずです。信用を回復し、業績を向上させ、株価を回復させる。政府保有株を高く売るため、政府も協力を惜しまないんじゃないかな。

「まずはメルパルク東京を提供したい。その他の自治体からも、要請があればかんぽの宿の提供についても、前向きに検討したい」。どう?こんな会見。

アルヒ アプラス 不動産融資書類改ざんに関与せず

3/31にはアルヒが、そして4/1にはアプラスが、それぞれ設置していた調査委員会の調査結果を公表しました。投資用マンションの仲介案件において、融資のための審査書類が改ざんされていた問題です。両社の調査委員会は連携して調査を進めていたようです。

調査結果の概要

アルヒのフランチャイズ店舗の社員が借入希望者の書類を偽造・改ざんしたり、借入希望者や不動産事業者に対して申込書に虚偽の記載を行うよう指示したりした、という事実は検出されなかった。ということです。

一方アプラスの方はというと、、、。収入証明書の改ざんが行われたと認定された案件が24件あったものの、当社グループの役職員の関与については、示唆または黙認を含め、そのような事実は認められなかったと。

また、不動産の評価についても、第三者評価機関の不動産評価がアプラス社内で改ざんされるなどの不正や、第三者評価機関によって不当な不動産評価がなされたものは認められなかった。という内容となっています。

それでは誰が?

ということで、24件見付かった収入証明書改ざんという事実ですが、これらはいずれも「収入証明書が不動産事業者からからアルヒに提供されるよりも前の段階で生じたもの」ということになっています。つまり、不動産事業者が改ざん等をしていたということですね。

アプラスの特別調査委員会の報告書では、不動産事業者のうち1社(報告書ではG社)が改ざんの事実を認める調査報告書を提出してきた、という記述があります。調査報告書を提出してくるあたり、そこそこの規模の不動産事業者のようです。次はこの会社に飛び火するんでしょうか。

アルヒもアプラスも「関与してなかった」かもしれませんが、軽くスルーさせちゃう業務フローが不動産事業者に受け入れられ、商売が好調だったわけで。。。法令等の違反はしていないけど、法令違反覚悟で突っ走る事業者に絶好の抜け道を与えていたことは紛れもない事実です。

三菱電機の自殺 神戸教諭のいじめ テレビ東京社員の傷害 不起訴処分

三菱電機の新入社員だった20代の男性が自殺し、教育主任だった30代の男性社員が自殺教唆容疑で書類送検された事件については、当ブログでも取り上げました。神戸の先生によるいじめや、テレビ東京社員によるタクシー運転手への傷害事件は取り上げてませんが、これらすべて不起訴処分となったようです。

知ってるようで知らない不起訴処分

冒頭の3つの事件、いずれも3/28付で日本経済新聞が伝えています。さらに、台風19号の救助に駆け付けた東京消防庁のヘリコプターにつり下げられた女性が落下し死亡した事故についても、同じ日に不起訴が伝えられています。

不起訴処分と聞いてなんとなく分かったような気でいましたが、正確な意味は説明できない。そんな方いませんか?kuniもその一人です。で、不起訴処分について調べてみました。

不起訴処分とは、裁判を開く必要がないと判断されて、刑事手続き終了となる処分だそうです。検察官は、警察の収集した証拠等から、被疑者を裁判にかけるよう要請するか(起訴)、被疑者を裁判にかける必要はないとして刑事手続きを終了させるか(不起訴)を判断します。

検察官がいろいろな事情に鑑みて、裁判を開廷する必要はないと判断します。その結果、刑事手続き終了となるというのが不起訴処分なんですね。統計的には、検察官が把握した事件のうち約6割は不起訴処分となっているそうです。

被疑者はどうなる?

逮捕・勾留されている場合はすぐに釈放され、捜査は終了。裁判も開かれませんし、当然有罪判決をうけることもありません。刑事罰が言い渡されることもないし、前科もつきません。不起訴処分となる理由は、法務省の「事件事務規定」に全20種類が定められているそうです。

このまま仮に裁判を開廷したとして、確実に有罪にできるのかという点を考え、起訴するかどうかを決定するようですが、他にも犯罪を犯したと十分に疑われる場合であっても、被疑者の境遇、犯罪の軽重、犯罪後の情況などが考慮されて、「起訴猶予」で不起訴となるケースもあるようです。。。どうでしょう、不起訴処分、少しはイメージできるようになったでしょうか。

新型コロナウィルス 「もっと検査を」 の落とし穴

新型コロナウィルスの猛威、止まるところを知りませんね。もうコロナの件はあまりニュースとかチェックしてもしょうがないので、このところほぼスルーしてました。と、そこへこの記事のタイトルと同じ記事を週刊ダイヤモンドで見付けたのです。非常に分かりやすく書かれています。

医療現場の崩壊を回避

これまで、日本が他国のように検査を増やさないことについて、批判的な意見がSNSなどでも多く見られました。検査で陽性となったら、ハイ入院、、、みたいなことやってたら、病院のベッドはすぐに一杯になってしまい、本当に治療が必要な重病者への対応ができなくなってしまうから。

kuniもこれくらいのレベルでしか考えていなかったんですね。もちろん、この考え方も間違いではないんでしょうが、そもそも検査の限界の問題があって、有病率がそれほど高くない集団に対しては、むしろ検査は危険な結果を招くことがあるようです。

野放図な検査増加で開く「地獄の釜」

これまた刺激の強いタイトルですが、これも同記事のサブタイトルです。有病率が高くない集団に対する検査は、的中率が下がってしまうこと。そうすると見逃しや濡れ衣を増加させる。本当は感染しているのに、検査で陰性となった人は、安心して感染源として街中に繰り出し、感染を拡大してしまう。

検査を意味なく渋っているのではなく、自宅での経過観察や医師による診察などにより、検査対象をフィルタリングする。こうすることで有病率の高い集団ができ、検査の陽性的中率を高めているんだそうです。う~ん、言葉だけでうまく説明できないな。

専門的な用語がたくさん出てきますし、図表もあった方が良さげ。なので、ここではこれ以上の説明は避けますが、「ほー、なるほど」と納得させてくれる良い記事だと思いました。まだ本屋さんに並んだところだと思います。週刊ダイヤモンド2020/04/04号でご覧ください。