日立化成 2次入札も終了

親会社日立の、「ルマーダ」との相乗効果が見込めないという判断から、売却の方向で進んできた日立化成の入札。先週11/15をもって2次入札も締め切られました。米投資ファンドのベインキャピタル、カーライル・グループと日東電工、昭和電工の4陣営が入札に進んだといわれています。

8000億円~9000億円

日経ビジネスがこの話題を取り上げていました。一次入札では、投資ファンドや韓国企業が、かなり高い価格で応札したとか。『8000億円~9000億円超(日立化成の時価総額は足元で約7000億円)とかなりの高値で応札したようだ』と書かれてました。

今回入札されるのは、日立が保有する日立化成株式ですよね。日立化成の発行済み株式は2億836万株ですが、日立はその51.2%を保有。1億670万株です。この1億670万株に8000億円も投入するんでしょうか。一株当たり8000円ですよ。これはいくら何でも高すぎますよね。

先ほどの引用部分に、カッコ書きで日立化成の時価総額が比べられているので、発行済み株式すべてを取得することを前提に8000億円と言ってるんでしょうか。まぁ、こちらのシナリオの方がまだ現実味ありますね。一株4000円ほどになります。

ところが日経ビジネスでは、「株価には買収によるプレミアムが上乗せされる。そのプレミアムは通常2~4割のところ、日立化成では2倍前後まで膨らんでいる」と書いてます。となると、やはり前者の考え方なんですかね。いやいや、春先の株価から現在は2倍になっている、、、とも読めなくはないですが。

結論がなくてすみません

筆頭株主の株式売却。おそらくM&Aにおける買収と同じような手続きで進んでいるものと思われますが、kuniにはM&A実務の経験がないもので、、、日経ビジネスの記事、感覚的によく分かりません。最後の方でディスカウントTOBもあり、、、なんてことも書いてるので、おそらく全株式取得で8000億円程度という意味だと思うんですが。

円安=株高 ではない

日本経済新聞の特集記事「チャートは語る」で、「為替と日本経済『通貨安=株高』は例外」が連載されました。今では定着してきた感のある、円安=株高という通説に対して、データをもとに異議を唱える内容です。日経もやっとこういうことを書くようになったかと、、、良い記事ですね。

円高=株高 の時代もあった

シリーズ第2話では、岡三証券のアナリストの話を引用する形で、日本も80年代までは円高=株高の時代があったと伝えていました。その後自動車をはじめとする輸出型産業が日本経済をけん引するようになると、円安=株高が定着してきます。

ところが、円高で収支悪化という経験を積むうち、為替の影響を受けないように現地での生産比率を上げていくようになります。そうして現地での生産比率がかなり高くなってきた最近は、円安=株高とは言えなくなってきている。ざっくり俯瞰するとそういうことなんですね。

実態をデータに基づき説明してくれるところは、メディアの素晴らしいところです。しかし、一市場参加者の相場観的に言わせてもらうと、そんなことはもう当たり前って感じなんですね。感覚的に円安=株高の時代はもう終わったな、、、っていうのは既にありました。ただし、市場がまだそう反応するなら、当分はうまく付き合ってやるしかないな。そんな感じです。

日経のこの記事でどれだけ変化が起こせるか

市場参加者の間ではおそらくもっとも読まれている新聞ですから、それなりの影響力はあると思われます。とはいえ、円安=株高ではない、、、が定着するにはそれなりに時間がかかるでしょう。ちょうど同じタイミングで自動車産業の10万人リストラのニュースも出ていました。

花形だった自動車産業が衰退していく。これからの日本経済をけん引する主役が交代していくのにあわせて、円安=株高の常識も色褪せていくのかもしれません。

百十四銀行 行員が顧客情報漏洩 セクハラ騒動の次

香川県の地銀、百十四銀行で行員が知人に顧客情報を漏らしていた件、先月末に同行が公表していました。漏洩した情報は法人が3件、個人が14件の計17件。うち1件の顧客が詐欺事件の被害に遭っていて、情報が犯人にわたった可能性が高いとしています。

不自然かつ不十分な開示

情報を漏らした相手とされている「知人」というのは、行員の同期入行の元同行の行員のようですね。また、この元行員の方から漏洩を働きかけてきていたとか。しかし、このあたりのことを百十四銀行は一切明らかにしていません。

以前、野村證券でも似たような事件がありました。元社員が現社員に働きかけて、現社員が担当する顧客を紹介させ、投資詐欺を仕掛けていくといった手口です。今回の百十四銀行からの情報漏えいで詐欺にあった顧客の場合も、元行員が詐欺を働いているのでは?と考えてしまいます。

昨年のセクハラ騒動

昨年11月、同行が設定した取引先との会食(接待ですね)で、女性行員が取引先から不適切な行為を受けたという事件。不適切などと銀行は説明していますが、その後の報道でこれがセクハラとも、もっとそれ以上に酷い行為だったとも言われました。

そう、取引先のこの行為を止められなかったとして、同席していた会長が辞任に追い込まれたあの事件。あれが百十四銀行なんですね。女性行員をコンパニオンのように同席させ、その場でセクハラ被害に。今の時代に考えられないようなことを平気でやる銀行。このイメージはそう簡単に消えません。

今回の情報漏えいについても、会社側が公表している事実に留まるとは思えないわけです。前回のセクハラ事件を暴いていたZAITENという雑誌があるんですが、今回も12月号でこの情報漏えい事件を取り上げているみたいです。お読みになられたらいかがでしょう。kuniはZAITENから何も貰ってないですよ。あしからず。

リチウムイオンバッテリー ゴミ収集車で発火事故

11/13付け日刊工業新聞に「リチウム電池 可燃ゴミにしないで」という記事がありました。リチウムイオンバッテリーが可燃ゴミに混ざって捨てられることがあり、ゴミ収集車がゴミを押しつぶす際や破砕施設において、発火事故や火災が相次いでいるということです。

NITE(製品評価技術基盤機構)

記事で紹介されていたNITEのプレスリリースを見てきました。10/24に発表されています。記事ではリチウムイオンバッテリーにフォーカスしていましたが、NITEでは、リチウムイオンバッテリーのほかにも、カセットボンベやスプレー缶についても同様に注意喚起しています。

モバイルバッテリーを実際にゴミ収集車で圧縮する実験結果なども見ることができます。可燃性有機溶媒である電解液がガス化して噴出、発火するケースや破裂して内部のセルが飛散する状況が確認できます。

リチウムイオンバッテリーはノートパソコンやモバイルバッテリー、スマートフォンなどに使われています。製品別にみるとこれらが3大製品なんですが、事故原因になったその他の製品としては、電動アシスト自転車なんてのもあります。しかしこんなの誰が可燃ゴミに出すのよ。

他にもラジコン、電動工具、携帯音楽プレイヤーなどなど。意外なところでは加熱式たばこなんかも事故を起こしてるみたいです。廃棄の際は可燃ごみと一緒に出すことなく、各自治体の指示に従いましょう。

カセットボンベやスプレー缶

これらについても必ず中身のガスを使い切ってから捨てるように呼び掛けています。今ではスプレー缶にはガスを出し切るための「ガス抜きキャップ」が付いているので、これを使うようにと。ただし、スプレー缶をたくさんガス抜きしていて爆発、火災を起こした、なんていう札幌の不動産業者がいました。寒くても風通しの良い屋外でやりましょうね。

豚コレラ 「CSF」に変更 農水省

農林水産省は豚の感染症である「豚コレラ」の呼称を「CSF(クラシカル・スワイン・フィーバー)」に変更しました。人に感染するコレラと混同される恐れがあり、風評被害を抑えるのが狙いだそうです。農林水産省のホームページではCSFについて詳しく説明してくれてます。

人に感染しない 食べても人体に影響ない

「CSFは、豚やいのししの病気であって、人に感染することはありません。」「仮にCSFにかかった豚の肉や内臓を食べても、人体に影響はありません。」ホームページではこんな説明から始まっています。

CSF(classical swine fever)、直訳すると「古典的ブタ熱」ということらしいです。じゃあなぜコレラと呼ぶようになったのか、なんですが、米国での呼び名が「hog cholera」だったことから、和訳で豚コレラになったようです。この感染症が非常に致死率が高く、子豚では100%におよぶこともあることから、先に米国でコレラになっちゃったんですかね。

しかしCSF多過ぎでしょう

CSFって、調べてみると豚コレラ以外にも6種類くらいの意味が出てきます。脳脊髄液の略称であったり、配置状態関数の略称、コロニー刺激因子の略称などなど。中でも主要成功要因(critical success factor)なんかはビジネスの世界ではよく登場する略称です。

KPIなんかとセットで見かけることの多いこのCSF。この場合の意味は、「経営目標の達成に影響を及ぼす経営戦略上重要となる管理項目のこと」ですね。

SPF豚は?

そういえば、SPFとかいう豚もいましたね。こちらは「特定の病原体を持っていない」豚ということらしいんですが、この「特定の」というのは、萎縮性鼻炎、豚赤痢、オーエスキー病、トキソプラズマ感染症、マイコプラズマ肺炎の5つの病原体のことだそうです。CSFとは関係ないんですね。

今日は見事に脱線しまくり、混乱してきました。最後までお読みいただき、、ありがとうございます。