企業不祥事 アップデート 住友重機 IHI レオパレス21

2018年に一気に噴き出した検査不正という企業不祥事。今年になってあまり見かけなくなってきたと思っていましたが、やはりまだまだ出てきます。第3社委員会の設置など、真因分析やその他不正事案の徹底調査が行われることが一般的になったため、不祥事を発表した企業が、その他の不正等についても発見し、追加で公表するケースも増えてきました。

これはこれで良いことなんですが、やはり残念ですよね。ということで、3社の追加事案等について、アップデートしておきます。

住友重機工業

今年1/24に、本社とグループ3社で検査不正があったことを公表した住友重機。動く歩道の定期点検やスキーリフトの駆動装置関連などで無資格者が点検したり、、、とかいうあの件です。去年の6月以降相次いで不正を発表している同社ですが、また新たな検査不正が追加されました。

3/28公表の検査不正の内容は、一つ目が、半導体製造装置向け部品の検査に関する遡り調査で約2000件の不正が追加されたというもの。二つ目に、子会社の住友重機ハイマテックスでも約3000件の検査結果の書き換えなどが見付かったというもの。この公表に併せて、社長の報酬を2か月間2割返上すると発表していますが、果たしてこれで打ち止めなのか。

IHI

3/5に日本経済新聞の報道で、航空機エンジンの整備事業において無資格者による検査が行われていたことが発覚したIHI。その後、3/29には経済産業省から行政処分を受けており、不正があったエンジンが209基に上ったことも明らかになりました。

その後4/6にはエンジンの整備だけではなく、エンジン部品の製造過程においても検査不正をしていたことが報道され、4/9には国土交通省がIHIを行政処分したことも報道されました。結局今回見つかった検査不正は、エンジン整備と部品製造を合わせて、約14,000件だそうです。内部通報が発端ではあったが、上手く活かすことができなかったことも伝えられています。

米国ではボーイングが、737MAX 2機の墜落で大変なことになっています。制御システムのソフトの不具合が主因のようですが、IHIが製造した部品が原因の一つとかになっていたら、この会社潰れますよ。航空機でこんないい加減なこと出来ちゃう感覚、理解できません。

レオパレス21

こちらは新たな施工不良等のニュースではありませんが、レオパレス21の入居率の話題をアップデート。4/6付け日経では、同社が管理・運営するアパートの3月の入居率は84.33%に低下したとのこと。同社の場合は新年度が始まる直前の3月が、1年を通じて入居率のピークになることも紹介しています。にもかかわらず、前月から1.24ポイント低下しているんですね。

入居率は過去1年で10%低下してきましたが、このまま低下し、80%前後まで下がると、逆ザヤになる(オーナーに保証する家賃を実際の賃料収入が下回る)ようです。この辺りの数字は覚えておいた方が良さそうです。