東洋紡は12/29、PBT樹脂「プラナック」に関する不適切事案の調査結果を公表しました。この件についての第一報は10/28で、第三者の委員も入れてプラナック事案対応委員会を立ち上げ、調査をしてきました。プラナック以外の製品については、現在まだ調査中とのこと。
今年3回目の不祥事
まぁ、次から次へと起こしますねぇ、不祥事。以下に並べたように、今年に入ってからでも3度目の不祥事になります。
6/17 オメプラール注用20 自主回収に関するお詫び
9/28 当社犬山工場における火災につきまして(お詫び)
10/28 当社PBT樹脂「プラナック」の第三者認証登録内容における一部不適合について
オメプラールの件は、同社大津医薬工場における製造区域に要求される清浄度に関するモニタリングに不備があったというもの。これを受けアストラゼネカの決定により全品回収となりました。
犬山工場については、工場内のフィルム製造ラインから出火し、従業員2名が死亡、1名が負傷したという事件。実はこれだけでなく、少し遡ると、2019年4月には三重工場で火災が起きていますし、2018年9月には敦賀事業所でも火災を起こしています。
そして今回のプラナックの認証不正。2010年に他社から譲り受けた事業で、当該他社が米国の認証を、実際の商品とは異なる組成のサンプルで取得していたようです。譲渡時に東洋紡もそれを認識していながら、ここまで引っ張ったんですね。タチ悪いです。
プラナック事案から見えてくること
東洋紡はプラナックの不正認証を2010年から認識していて、少なくとも2015年には組織としても認識していました。その後、2017年、2018年と検査不正や不適切検査などといわれる他社での事件が毎日のように報道されました。この当時、東洋紡ではプラナックの不正認証を隠蔽し続けてきたということです。やっぱりタチ悪いです。