決算短信と四半期報告書の一本化(その2)

財務・金融相は4/15、金融商品取引法で企業に開示を義務付けている四半期報告書について、四半期ごとにまとめる決算短信に一本化する意向を示しました。今後、金融庁の金融審議会で詳細を検討し、5月にもとりまとめるということです。

決算短信が存続

結論としては、金融商品取引法が上場企業に義務付けてきた四半期報告書を廃止し、証券取引所の規則が義務付けている決算短信の方を存続させるということになったようです。法律を改定して取引所規則の方を存続させるわけですね。

つまらない小手先の改正等を行って両方が存続するという最悪の結果にはならなかったということで、、、まぁ良しとしましょう。行政がしゃしゃり出るのではなく、上場企業への管理や指導は取引所に任せる、という考え方でしょうかね。これはこれでありだと思います。

今後の予定

このあと、金融庁の金融審議会で議論をとりまとめ、早ければ2023年の通常国会に金融商品取引法の改正案提出を目指すそうです。実際に四半期報告書の開示義務がなくなるのは24年度以降になる見通しとのこと。

四半期報告書は無くして一本化すれば、企業の負担が大幅に減るとみているということですが、金商法で開示を義務付けている有価証券報告書(年1回)については継続する意向だそうです。

金商法が求める四半期報告書は廃止ということですが、四半期開示という考え方(制度)そのものは維持する方向だそうです。まぁ、とりあえず上場企業の経理部等の実務者たちには朗報ですね。