富士ソフトサービスビューロ ユー・エム・シー・エレクトロニクス 審判手続開始決定通知書

有価証券報告書等の虚偽記載について、証券取引等監視委員会から課徴金納付命令の勧告が行われた富士ソフトサービスビューロ。2/4には「審判手続開始決定通知書」を受領したことを開示しています。応諾することも併せて表明しました。

開示の内容

「2/4付けで審判手続開始決定通知書を受領し、取締役会でその内容を応諾することおよび答弁書を金融庁審判官に提出することを決議したことをお知らせします。」と書かれています。投資家や株主のための開示のはずですが、難しいですね、これ。

課徴金納付の流れ

ということで少しわかりやすくしてみましょう。いつも書いているように、まず証券取引等監視委員会が内閣総理大臣および金融庁長官に対して課徴金納付命令の発出を勧告します。これを受けて、金融庁は審判手続開始決定通知書を当該企業に送付します。

企業は通知を受けた内容(審判の期日、場所、違反事実、課徴金の額など)を確認し、異議がなければこれを応諾し、違反事実、課徴金の額を認める旨の答弁書を提出します。答弁書を提出することで、審判(裁判類似手続である行政審判)は開催されることはありません。

その後、審判官は課徴金納付命令決定案を作成し、金融庁長官に提出します。金融庁長官は、その決定案に基づき、課徴金納付命令の決定を行います。ザックリ、こんな流れなんですね。

今回の富士ソフトサービスビューロの開示。審判手続開始決定通知書を受け取ったけど、課徴金納付に関して異議がないので、答弁書を提出して納付命令に従うことにしました。ということでした。同じ日に勧告されているユー・エム・シー・エレクトロニクスはまだ何も開示してませんね。