日立が上場子会社の日立化成を昭和電工に売却、というニュースの一方で、東芝は上場子会社、東芝プラントシステム、西芝電機、ニューフレアテクノロジーの3社を、2000億円で完全子会社化すると言います。なぜか、東芝テックはこの中に入っていませんが。
近年の東芝
こんなテーマで書き始めましたが、ご存知の通り東芝は債務超過まで転落し、子会社や事業を徹底的に切り売りしてきました。東日本大震災で原発が深刻なダメージを受け、東芝が主力としてきた原子力産業も崩壊。買収した米ウェスティングハウスの巨額減損処理に粉飾決算の発覚。さらに一昨年の8月にはとうとう東証1部から2部へ降格という顛末。
東芝のこの10年は、関連会社の売却と事業の譲渡の歴史だったわけですね。そんな東芝が今回、子会社の完全子会社化、つまり久々に買っちゃう方の話なわけです。
なんだかいい話題も
東芝について日経で報道されたニュースのタイトル。ここ最近では「量子で挑む高速取引」、「血液一滴で13種類のがん検査」などがありました。いずれも業界のトップを切れそうな技術と言っていいでしょう。こういう良いニュースが報道されるようになってくると、株価が動意づいてくるもんなんですね。
そして、「東証1部への移行基準緩和」というニュースも。これは東芝のニュースではありませんが、東証2部に格落ちした東芝にとっては朗報です。5年は戻ってこれないと思っていたのに、2年で戻れるという、、、まるで東芝のために用意されたかのような基準緩和です。
まだまだ、次の事業の柱がしっかり見えてきてはいませんが、1部に戻ると指数採用に伴う買いも大量に入ってくるでしょう。10年死んでた東芝、風向きが変わってきました。1部昇格も見越して、今のうちに仕込んでおきたいですね。