経済産業省及び農林水産省は、8/7、商品先物取引法に基づく商品先物取引業者である第一商品株式会社に対し、商品先物取引業の停止を命じるとともに、商品先物取引業の運営の改善に必要な措置をとることを命じました。第一商品も同日、お知らせで事実を開示しています。
経済産業省及び農林水産省
商品先物取引法は詳しくなくて、商品先物取引業者に対する行政処分の内容をしっかり読むのは今回が初めてです。業者が「監督官庁」というとき、農林水産省と経済産業省のことを指しているんですが、業者に対する検査や、その結果に基づく行政処分についても共同で作業するようですね。
行政処分の内容
行政処分を受けた原因は、当ブログでも取り上げてきたように、月次報告書や事業報告書に過大に計上した資産を記載し、主務大臣に提出していたこと(法令違反)です。
で、処分の内容が、「商品先物取引業の停止20営業日(令和2年8月17日(月)から9月11日(金)まで)」という業務停止命令。併せて、法令違反行為の発生原因について調査分析し、その結果を踏まえた再発防止策などを求めています。こちらは業務改善命令です。
第一商品は
主力事業を日産証券に譲渡し、本店以外の支店を閉鎖(日産証券への譲渡含む)、244名いた役職員のほとんどを同証券に異動させてしまった第一商品。もうほとんど箱だけしか残っていません。業務停止命令の前に業務はほぼ止まっていますよね。
業務改善命令にしてもそうです。主力事業がなく、実働部隊も他社に移したわけですから、。。。命令の締めの言葉「全役職員に対し法令遵守を徹底させること」というのもなんだか空しいものがあります。
まぁ、そもそもの違反行為というのが、取締役などが関与した不正会計なわけですから、改善すべきは取締役の法令順守や取締役会、監査役の機能向上にフォーカスすればよいということなんでしょうが。。。