新型コロナウィルスでも切り札 自衛隊(その2)

ここ最近は特に院内感染の比率が高くなってます。そんな中、自衛隊中央病院(世田谷区)の取り組みが注目が集めているそうです。武漢市発の政府チャーター帰国便や横浜クルーズ船関係者を受け入れた病院ですね。

自衛隊中央病院

自衛隊と言えばブラスバンド(正確には音楽隊だそうです)とか、幹部自衛官となる者を教育訓練する防衛大学なんかはニュース等でよく見聞きします。病院まで持ってて、世田谷や横須賀にもあるみたいです。埼玉県入間市にも建築中とか。

自衛隊中央病院の所在地は東京都世田谷区池尻だそうです。地図で見るとかなり広大な敷地です。一般外来もOKなんですね。ただし、「自衛隊の任務の特性上、隊員の診療を優先したり、国際貢献および大規模災害等に対応するため、診療体制等が変更になる場合がありますので、ご理解の上ご協力お願いします。」なんて注意書きも。

この病院、チャーター帰国便やクルーズ船関係の患者など、約260人の患者を受け入れてきたそうですが、一人も院内感染者を出さなかったんだそうです。感染拡大に伴う医療崩壊の恐れがささやかれる中、同病院の対応体制は他の病院の参考になるはずです。

基本を守る それを続ける

以前、日刊工業新聞でその体制について記事にしてました。院長の言葉として、「とにかく基本を守ること。それを続けること。」というのが紹介されてましたが、そのとおりですね。ベッドの増床、重傷者と軽症者の分離、個人の防御、ゾーニングの徹底。こうした基本、マニュアルが整備されていて、それを守り、継続する。

こういった話を聞くと、院内感染を起こしてしまった他の病院の備えはどうなってたのか。病院としての使命を考えると、その体制は脆弱だったとしか、、、。もちろん、命を懸けて戦ってくれている医療関係者には感謝しつつ。従事者ではなく経営者の問題。これもガバナンスの問題です。

新型コロナウィルスでも切り札 自衛隊

自然災害が起きると、必ずお世話になる自衛隊。新型コロナウィルス対応においても、やはりその力を見せつけてますね。これだけいつもお世話になっているのに、平時にはその存在自体に否定的な見方が少なくありません。もう少し自衛隊の存在意義、皆が知る必要ありますよね。

自衛隊、医療支援で前面に

4/29付け日本経済新聞の記事のタイトルです。新型コロナウイルスの感染が拡大し、病院や消防などだけでは手に余る事態に。災害時と同様、自衛隊が各地で水際対策や医療支援にあたっています。この記事では自衛隊のノウハウを民間や自治体にどう伝えるかが新たな課題としていました。

自衛隊は今回の新型コロナ対応でも大活躍。クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」の支援にも延べ4千人超が従事しましたが、一人も感染者を出しませんでした。やはり最強です。

国からの要請にこたえるものとは別に、都道府県知事からの要請も受け、各地で検査や生活支援に協力しています。これらの活動(災害派遣)は、主任務の国土防衛に支障のない範囲で行う「従たる任務」との位置付け。あくまで民間では代替できない緊急の対応に限られます。

自衛隊法を読んでみましょう

第3条(自衛隊の任務)第1項 自衛隊は、我が国の平和と独立を守り、国の安全を保つため、我が国を防衛することを主たる任務とし、必要に応じ、公共の秩序の維持に当たるものとする。

第2項 自衛隊は、前項に規定するもののほか、同項の主たる任務の遂行に支障を生じない限度において、かつ、武力による威嚇又は武力の行使に当たらない範囲において、次に掲げる活動であつて、別に法律で定めるところにより自衛隊が実施することとされるものを行うことを任務とする。

第83条(災害派遣) 都道府県知事その他政令で定める者は、天災地変その他の災害に際して、人命又は財産の保護のため必要があると認める場合には、部隊等の派遣を防衛大臣又はその指定する者に要請することができる

どうでしょう。自衛隊法なんて、初めて読んだんじゃないでしょうか?こんなにお世話になっているのにね。