東京ドームは11/10、オアシス・マネジメントの請求で開催する臨時株主総会について「臨時株主総会開催及び株主提案に対する当社取締役会の意見に関するお知らせ」を公表。翌11日には、「当社による株主総会検査役の選任の申立てに関するお知らせ」を公表しました。
総会検査役
臨時株主総会の開催において、よく目にする総会検査役。会社側と株主との間でプロキシーファイトが想定されるようなケースで選任されています。が、総会検査役という制度、なんとなく知ったつもりではいるものの、意外に理解されていないのでは、、、ということで調べてみました。
会社法第306条第1項(株主総会の招集手続等に関する検査役の選任)にその定めがあります。簡単に言うと「会社および総株主の議決権の1%以上の議決権を有する株主は、株主総会に係る招集手続および決議方法を調査させるため、株主総会に先立ち、裁判所に対し、総会検査役の選任を申し立てることができる」というものです。
ポイントは申し立ては会社だけでなく、株主側も可能というところ。今年6月の日邦産業の定時株主総会では、同社とフリージア・マクロスの両者が申し立てて、総会検査役が選任されてました(両社の申し立てに応じて1名を選任)。
役割など
プロキシーファイトが想定される株主総会の場合、後日、株主総会決議取消訴訟や決議不存在確認訴訟等が提起され、決議の有効性が争われることがあります。そのような事態に備えるため、株主総会の開催前に検査役の選任を裁判所に申し立てるんですね。
検査役を選任することで、違法または不当な手続が行われることを防ぎ、後日の紛争を未然に防止することができます。また、後日紛争が生じた場合には、検査役による報告書を証拠資料とすることができる、という効果が期待できるというわけです。