国家間の対立と移民問題

なんとも壮大なタイトルで書き始めてしまいました。このところの世の中見ていて、米中貿易戦争や北朝鮮、英国のEU離脱など、そこらじゅうで国家間の対立が目立ってきました。日本でも韓国との間でレーダー波照射事件やら国際捕鯨委員会からの脱退などありましたね。これらの動向を金融市場も無視できなくなってきました。

ポピュリズム→ナショナリズム

これらの背景には世界的なポピュリズムの拡大があると言われています。ポピュリズム(大衆迎合)がナショナリズムに変化していってるような気がします。20世紀の大戦へとつながっていった状況と似てきたなぁ、と心配しています。

北朝鮮や中国にはこうした流れとは違って、国家の運営思想の中にナショナリズムが元々組み込まれています。悪いのは全て他国であるという意識が国家の存立基盤であったわけですが、西側諸国も同じ発想、同じ意識になりつつあるように見えます。最初にこうした方向へ大きく踏み出したのがトランプ氏でしょうね。ビジネスマンとしては決して嫌いなタイプではないんですが。

他国を悪者にして国民からの信頼を得る。ポピュリズムをナショナリズムに結び付け、絶大な人気をもってしまったトランプ大統領。ドイツが世界征服を目指した時代のヒトラーとよく似てきました。

このまま突き進んでいく先には戦争が、、、と心配なるわけですが、現代にあのころのような兵士が殺しあう戦争はないんでしょうね。お互いに失うものが大きすぎます。今の時代は、貿易戦争や、バイオ兵器、サイバー攻撃といった方法で、他国の資産を手に入れようとします。これ、立派な戦争です。

移民問題との関係

トランプ大統領はメキシコとの国境に壁を作ろうとしています。アメリカ第一主義のもとで不法移民の流入阻止も彼の政策の柱となっています。そして、その壁建設の予算計上(50億ドルだそうです)をめぐり、政府機関の一部が閉鎖状態となってますよね。

移民問題はヨーロッパでも深刻です。こちらは難民問題と呼ばれることが多いような気がしますが、本質は同じです。トランプ氏が会見で「欧州は移民に乗っ取られようとしている。EUは気を付けなければならない」とか、「移民によって欧州は伝統的な文化を失いつつある」などと発言していました。

「伝統的な文化を失いつつある」、、、この言葉は重いです。英国のEU離脱の問題も、もとはと言えば移民問題から始まったことですし、伝統的な文化を維持するためには、移民は排除せざるを得ないんでしょうか。

国家間の対立、ナショナリズム、、、移民問題が根底にありそうです。というか、移民問題がトリガーになっているように見えます。そして日本もついに実質的な移民受け入れにかじを切りました。どうなるんでしょう。kuniとしては、労働人口の減少を移民に頼るのではなく、テクノロジーで解決していくべきだと思っています。