ラックランド 株主優待人気で当ブログのPVが?

先週あたりから、6月に書いたラックランドの記事、「株式会社ラックランド さらなる不正が発覚」のPV(ページビュー)が妙に伸びてきました。同社グループで行われていた会計不正を取り上げたものです。その記事がなぜこのタイミングで大勢の方に読んでいただいてるのかという・・・。

再発防止策

8月末に「再発防止策及び関係者の処分に関するお知らせ」が開示されていたので、最初はその影響かな、などと思っていたんですが、タイミングがズレてますし、このての話題でPVが伸びることは滅多にないんですね。気になって調べてみたら意外な情報が見つかりました。

株主優待

この会社、商業施設や小売・飲食店など店舗施設の制作会社なんですが、もともとはスーパーマーケットの冷凍設備工事などを手掛けてきた会社です。そういう業界との接点もあってでしょうか、株主優待が充実しているようです。(東北地方の名産品詰め合わせ:4,900円相当)

12月決算の会社で、6月中間期末の株主に対して株主優待のお知らせが届き始めたタイミング(9/10前後)と、PVの増加のタイミングが一致していました。株主優待の力、凄いぞ。

株価を見ても

ここ2年間の株価を見ても、毎年、優待の権利が確定する6月と12月に高値を付けています。PERやPBRなんかで見てもかなり割高に映る会社で、株主優待がそれなりの効果を生んでいるように見えます。PBR1倍割れで困ってる企業の皆さん、株主優待、意外に侮れませんぞ。

大戸屋ホールディングス 株主優待制度を変更(拡充)

大戸屋HDは11/25、株主優待制度を変更すると公表しました。500株以上保有する株主には6,500~7,500円相当の食事券を贈っていましたが、2万円相当の食事券に変更。株式の保有期間(3年以上)で優待内容に差を付けることもやめるようです。

このタイミングで優待拡充とは

コロナの影響もあり、業績を悪化させている企業を中心に、株主優待制度を廃止したり、長期株式保有により優遇内容を差別化する動きが主流ですが、なんと真逆の判断をしてきました。保有期間による差を設けない。優待内容を2倍以上に。という変更です。

100~400株:4,000円相当の食事券または、精米3kg
500株以上 :20,000円相当の食事券または、精米15kg

さらに、大戸屋HDの株主優待の発行回数は、これまでどおり、毎年3月末及び9月末を基準日とする年2回ですので、年間通算での株主優待発行額は上記の2倍になります。500株保有していれば、年間4万円相当の食事券がもらえるということです。

利回り凄いんだけど

この開示を受け、翌日の株価は一時ストップ高して2,171円へと大幅高。この株価で計算しても利回りは3.7%ほどになります(500株保有の場合)。これに配当金を加えたら、、、といきたいところですが、少なくとも今期は無配でしょうね。

11/10に公表した上半期決算。売上高は前年同期を大幅に下回り、純損失が4,654百万円となっています。この上期の損失で一気に1,495百万円の債務超過へ。この状況で優待拡充ですからね。株式市場では完全に悪役となってしまったコロワイドの汚名返上策でしょうか。

債務超過については今期中に解消の見込みとしています。臨時株主総会基準日設定のお知らせで、種類株式の発行を可能とする定款変更議案というのが出てきます。コロワイドが議決権を争ってきただけに、議決権のない優先株の発行で解消するんでしょうね。