ショーエイコーポレーション 外部調査委員会調査報告書を公表

ショーエイコーポレーションは6/18、「当社営業部門の従業員の関与の疑われる不適切な取引の外部調査委員会からの調査報告書受領のお知らせ」を公表しました。4/30に設置した外部調査委員会でしたので、約一か月半。決算発表も間に合いそうな感じですね。

不正行為の概要

報告書では、「本件循環取引の中心的な関与者はあくまでもA社a氏であって、ショーエイはa氏発端の架空循環取引に巻き込まれ、その後はショーエイ担当者もC社を巻き込みマージン金額を決定し取引書類の外形を整えるといった点で能動的に協力して架空循環取引の規模を拡大してしまったものとの評価が妥当と考えられる。」とされています。

最近よく見るパターンですね。さらに報告書では、これら架空循環取引により発生した債権・債務は引き続き有効であり、ショーエイに72,313,162 円の利益が残る計算だとか。

発生原因

発生原因の中に、「アメーバ式経営」などと言う言葉が出てきます。各課又は各部ごとに営業目標が設定され、互いに独立した形で営業行為を遂行する体制のことだそうです。そのうえで目標の達成について上層部から強い要請があり、かつこの目標が毎年大きくなると。

まぁ、営利企業ですから当然っちゃあ当然なんですが、度が過ぎてたんでしょうね。「営業の評価においては数字の達成如何が非常に重要視される一方、数値目標を達成していた場合にはそれ以外の要素は良くも悪くもさほど考慮されない。」などという指摘もあります。

ショーエイの企業風土として、営業部門の偏重、営業個人の能力・スキルへの依存及び営業の数値目標への強い傾倒という3点があげられていました。人事考課においてコンピテンシーなんてのを設ける企業は増えたと思いますが、まだまだ上場企業でも実態はこんな感じですかね。