少し前になりますが、マースグループHDは11/27、同社の子会社であるマースプラニング社の役員、社員による不正行為が判明したことを公表しました。数年間にわたり宿泊・食事等の売上代金から現金を着服し、私的に流用していたようです。その総額は1億65百万円になるとのこと。
マースプラニング社
マースグループHDは、「アミューズメント関連事業」、「自動認識システム関連事業」、「ホテル関連事業」を子会社を通じて営む企業グループ。その中でホテル関連事業を担当するのがマースプラニング社です。
マースガーデンウッド御殿場、マースガーデンホテル博多の2ホテルを経営。他にもレストラン事業も手掛けていて、上記ホテル内に加え単独店として銀座や福岡に鉄板焼や寿司店を展開しています。「宿泊・食事等の売上から着服」としていますから、現場はどちらかのホテルでしょうね。
不正の概要
発覚の端緒は今年8月、新型コロナウイルス感染症の感染拡大を受けて、同社の売り上げが減少するなか、売掛債権が減少しない疑義が生じたとのこと。これを受けマースグループHDは社内調査委員会を立ち上げ、約2か月にわたり調査を実施。今回の公表に至っています。
例によって11/20には役員、社員を懲戒解雇しており、公表時の表現は、「元役員及び元社員」となっています。人数は書かれていませんがおそらく二人での犯行でしょう。この二人、着服した金銭を返金する意思を示しているとか。普通こういうお金はほぼすべて消えてるもんですけどね。
11/13に公表された同社の第2四半期決算。連結損益計算書の貸倒引当金繰入額として、165,096千円が計上されていました。さて、着服されてしまった金銭、どこまで回収できるでしょう。