アジャイルメディア・ネットワーク 役員の不正行為(その2)

アジャイルメディア・ネットワークは5/17、「2021年12月期第1四半期報告書の提出期限の延長に係る承認申請書提出および第三者委員会の設置に関するお知らせ」を公表しました。先日、当ブログで取り上げた役員の不正行為に関する第2報になります。

不正行為の概要

まずは第1報で公表された内容をもう一度。

「当社は、監査法人による2021年12月期第1四半期レビュー手続の中で、不適切な会計処理があることを指摘され、その中に不適切な支出が含まれていることを認識しました。この不適切な支出について、当社役員による資金流用の疑義が生じています。」

そして今回新たに説明されているのがこちら。

「2019年12月期第4四半期から2021年12月期第1四半期に至るまでの期間において、ソフトウェア仮勘定を利用して現金で支払った金額の中に、資金流用の疑義が生じているものがあります。現時点で、当社の該当期間における各期の総勘定元帳から算出した、ソフトウェア仮勘定を利用して現金で支払った金額の合計額は、約1.2億円程度となります。」

制作途中のソフトウェアに関しては、その制作に要した費用をいったん「ソフトウェア仮勘定」等の仮勘定に集計しておき、完成して使用し始める時に「ソフトウェア仮勘定」から「ソフトウェア」勘定への振替を行います。

つまりソフトウェア制作に要した費用の合計が約1.2億円程度ということで、この中からどれだけ私的流用が行われたのか、ということですね。こういうケースではソフトウェア制作会社も巻き込んで、会社に多めに支払わせて、制作会社からキックバックしてもらう手口が多いです。ただ、同社のケースは「役員が」、ということですので、ある意味何でもできちゃいそうですが。

今日、同社のホームページを再びチェックしたところ、CFOの取締役が消えてました。あらら。