週末の日本経済新聞のニュースです。関西電力の会長、社長が他企業の社外取締役や社外監査役を辞任するとのこと。また、別の面では、同社監査役が金品授受の実態を把握していたにもかかわらず、取締役会への報告を怠っていたことも判明したと伝えています。
社外取締役や社外監査役を辞任
前回、会長、社長とも速やかに辞任すべきと書きましたが、その前に社外取締役等の社外職を辞任するようで。しかし、笑っちゃいますね。一億円以上金品受け取ってた人達が社外では取締役会の御意見番やってたってことですからねぇ。社外取締役や社外監査役を続けていると、その企業に迷惑をかける、、、と考えたんでしょうか。だったら、関西電力に対しても同じことです。
関与したことが判明している会長、社長ほか関与していた役員の辞任は速やかに行い、第三者委員会による公正な調査を実施してほしいですね。そして何より重要なのは、過去の不正・不祥事に対する是正対応と、今後の原発再稼働の是非という問題をしっかり切り離して議論することです。当事者たちに限らず、我々国民としてもその点を意識して見守る必要があると思います。
監査役の報告義務違反
前回、金品を授受した取締役について、会社法の「会社取締役の収賄罪」の適用もあるかもしれないことを書きました。こちらは、会社取締役の贈収賄罪を規定した会社法第967条第1項です。
そして今度は、会社法第382条。監査役の取締役会への報告義務違反が発覚しました。もう、何のための監査役なんだか、、、って感じです。不適切だが不正とまでは言えない、、、って解釈なんですかね。382条の条文を載せておきます。
第382条(取締役への報告義務)
監査役は、取締役が不正の行為をし、若しくは当該行為をするおそれがあると認めるとき、又は法令若しくは定款に違反する事実若しくは著しく不当な事実があると認めるときは、遅滞なく、その旨を取締役(取締役会設置会社にあっては、取締役会)に報告しなければならない。