消費者庁 飯田グループホールディングス他4社に景品表示法に基づく措置命令

消費者庁は3/1、「飯田グループホールディングス株式会社ほか4社に対する景品表示法に基づく措置命令について」を公表しました。5社が供給する注文住宅の建築請負について、それぞれ、景品表示法に違反する行為(優良誤認)が認められたということです。

飯田グループホールディングス

飯田グループホールディングスは戸建分譲事業、マンション分譲事業、請負工事事業とこれらに関連する事業を行う住宅分譲大手。戸建分譲の年間販売数は4万棟程度。特に東北、関東、東海エリア、沖縄県などで高いシェアを持つ、パワービルダー大手。東証プライム上場企業です。

違反行為

自社ウェブサイトやポスティングチラシ、メール、看板等において、「飯田グループは皆様に選ばれて3冠を達成いたしました」、「土地情報が豊富な注文住宅会社 第1位」、「高品質なのにローコストな注文住宅会社 第1位」、「初めて住宅を建てる方におすすめの注文住宅会社 第1位」等の表示を行っていました。

ところが、この表示の根拠となっている調査が客観的な調査方法ではなく行われており、一般消費者に対し、実際のものよりも著しく優良であるとの誤認を与える可能性があるという指摘です。調査会社が悪い、みたいだけど、いかにもそんなこと承知の上でやってるよ、って感じするけど。

同社は同日「注文住宅広告に関するお詫びとお知らせ」を公表し、「お客様をはじめ、関係者の皆さまにご迷惑をおかけしましたこと、心よりお詫び申し上げます。」としていますが、どうなんでしょう。謝って済むなら警察は要らん、と言いますよね。

山崎製パンとファミリーマート 消費者庁が再発防止命令

消費者庁は山崎製パンとファミリーマートに対し、景品表示法に基づき、再発防止策を講じるよう求める措置命令を出しました。問題となった商品は「バター香るもっちりとした食パン」で、原材料名欄に記載していたバターともち米粉を実際には使用していなかったということです。

山崎製パン 札幌工場

この食パン、全国で流通しているものの、違反があったのは札幌工場で製造されたものだけのようです。約1年間にわたり製造されており、3枚入り、5枚入り、6枚入りの3種。合計約18万袋です。いわゆる優良誤認(実際のものよりも著しく優良であると示す表示)に該当するということですね。

最初にこのニュースを見た時、商品を並べて販売したファミリーマートまで処分されるとは、、、と思ったわけですが、どうもこの商品はファミマのオリジナル商品みたい。共同開発した商品となるとそりゃ責任問われますね。しょうがありません。

ファミリーマートの開示

実は今回のこの事件、昨年10月18日に山崎製パンからの連絡を受け、ファミマが公表しており、併せて消費者庁にも報告しています。それに対するお沙汰が消費者庁から出たということですね。

報道されているファミマ絡みのパンのほかにも、山崎製パンだけが違反を指摘されている商品もあるようです。こっちはかなりの量です。「味わいの食パン」、「朝の笑顔」、「恵みの朝」、「こむぎのかおり山型」の4商品で、それぞれ少なくとも102万袋、20万袋、190万袋、29万袋だそうです。

使用している原材料を表示しなかったり、原材料の表示順に違反があったり、栄養成分の量および熱量が不適正であったりといった、食品表示法に違反する表示が行われていました。

こちらの山崎製パン単独の不正行為の方が規模はデカいんですが、なぜかあまり報道されてません。景品表示法に基づく優良誤認ではないからか。ファミマと一緒じゃないとニュースバリューがないからか。