小林製薬 自主回収第一報までの2カ月間は

小林製薬は3/29、「紅麹関連製品の使用中止のお願いと自主回収のお知らせ(第6報)」を公表しました。生前に紅麹コレステヘルプをお使いになられていたとのご連絡を、昨日(3月28日)、ご遺族の方からいただきました。ということです。直近では、青カビ由来で毒性の強い「プベルル酸」が混入していたとの情報も。

増え続ける被害報告

いずれも腎臓の病気が疑われる症状がある方で、死亡例は計5人となったようです。このほか延べ100人以上の入院が確認され、同社への相談は27日時点で約1万2千件に上ったといいます。被害報告は増え続けており、死亡例についても顧客側の申告に頼っていて、ほとんど紅麹との因果関係などが考慮されていないようです。

2か月もかかった第1報

消費者の腎疾患を診断した医師による最初の照会は1月15日だったそう。2月にも複数の症例について連絡がありましたが、消費者庁や所管の大阪市に報告したのは、問題を公表した3月22日。注意喚起や回収開始まで約2カ月超を要しました。

ひょっとしたら自社製品が原因で健康被害が出ているかもしれない。と感じた時点(1/15)で、症例を把握したことを公表し、回収を始められなかったのか。今は速やかに被害報告を公表していますが、本当に速やかに動くべきだったのは初動(1月の対応)の場面でした。

小林製薬株式会社 「紅麹」の成分含む健康食品を自主回収

小林製薬株式会社は3/25、「紅麹関連製品の使用中止のお願いと自主回収のお知らせ(第2報)」を公表しました。同社が販売している機能性表示食品「紅麹コレステヘルプ」を摂取した方において、腎疾患等が発生したとの報告を受け、紅麹関連製品を自主回収するということです。

小林製薬株式会社

小林製薬は医薬品、医薬部外品と芳香剤、衛生材料などの家庭用品を製造販売する大手メーカー。ニッチ(すきま)分野のユニークな製品の開発に定評がある東証プライム上場企業です。

販売するのは「アンメルツ」「ブルーレット」「サワデー」「サラサーティ」「熱さまシート」「フェミニーナ」「アイボン」「消臭元」「ケシミン」「ナイシトール」などの製品。どの家庭でも一つや二つの製品にはお世話になってそうな、そんな企業ですね。

自主回収

今回問題になったのは自社開発の「紅麴」だそう。一部の紅麹原料に同社の意図しない成分が含まれている可能性が判明したということです。現時点でこの成分の特定や本製品の腎疾患等との関連性の有無の確定には至っていないものの、予防的措置として、紅麹関連製品を自主回収することに。この情報を受け3/25の同社株はストップ安売り気配(5,056円、前日比1,000円安)まで売られました。

自主回収の対象商品は、紅麹関連製品の「紅麹コレステヘルプ」「ナイシヘルプ+コレステロール」「ナットウキナーゼ さらさら粒GOLD」の3商品。商品名が類似した商品も多いようですので同社ホームページの3/22付けニュースリリースをご確認ください。

3/26には「サプリを使っていた人が死亡したことを把握した」と発表があり、入院したと確認された人が76人いることも公表されています。なんか大変なことになってきました。