高圧ガス工業株式会社 株式売出しを中止

高圧ガス工業は3/4、「株式売出しの中止に関するお知らせ」を公表しました。2/21に既存株主(デンカや金融機関など)の持ち株を売り出すとしていたんですが、これを中止するとのこと。連結子会社において、財務情報に関連して確認すべき事項が発生したためとしています。

高圧ガス工業

高圧ガス工業は、鉄鋼製品の溶接・溶断に用いられる溶解アセチレンを主力とする産業用ガスメーカー。溶解アセチレンのシェアは国内トップクラスで、このほか、接着剤や塗料などの化成品を手掛ける東証プライム上場企業です。

中止の理由は

売り出し人はデンカや三菱UFJ銀行、三洋化成など、政策保有株の売却ということでしょうかね。この公表を受けて、短期的な株式需給の悪化リスクを警戒した売りが膨らみ株価は850円処から100円ほど下げていました。今回の中止の知らせで株価は急騰し、ほぼ元の水準まで戻っています。

売り出し中止の理由は、「連結子会社の財務情報に関連して確認すべき事項が発生したため」とだけ説明されており、「当該確認に時間を要するも のと判断した」ということです。先日、JEH(Japan Eyewear Holdings)が売り出しを中止したのは、役員のインサイダー取引が原因でしたね。

プライム市場へ上場市場区分を変更するに際して「未公開情報を知りながら買い」、でしたが、今回は「連結子会社の財務情報に関連して確認すべき事項」としていますので、インサイダーではなさそうです。会計不正でも出てくるんでしょうか。

株式会社MTG 特別調査委員会の調査結果

連結子会社である株式会社M’sエージェンシーにおいて、主に2024年9月期中の広告に関連する仕入計上に関する文書の改ざん等により、費用の計上年度のズレもしくは未計上が発生している疑いを調査していたMTG。2/7に、「特別調査委員会による調査報告書受領に関するお知らせ」を公表しました。

歯切れの悪い

調査報告書については、プライバシー、個人情報及び秘密情報保護の観点から、部分的に非開示措置を施した上で公表するとしていますが、今回の開示では一部新しい情報が出てきています。ただ、なんとも意味がよく分からない内容になっています。

当初、「累計約660百万円の費用の過少計上」としていたものが、調査の結果、688百万円に増加しましたね。本件以外の類似事案は検出されなかったとのこと。そして気になる一文が

「M’sエージェンシー元代表者が、会計上の損益等に影響を及ぼすことを意図していた事情は認められず、また元代表者以外の者が本件の不適切行為に積極的な関与をしていたことを示す事情は認められなかった」というくだり。

文書の改ざん等により、と言いつつ、代表者も意図せず、従業員も関与していないとはどういうことでしょう。「何言ってるのかわかんねぇなぁ」ってやつですわ。「意図していた事情」や「積極的に関与」ってとこが焦点だと思いますが。何とか影響小さく逃げ切ろうとする悪知恵が透けて見えるようで・・・。

ダイワ通信株式会社 子会社において売上の過大計上や簿外在庫が

ダイワ通信株式会社は2/4、「第三者委員会設置及び2025年3月期第3四半期決算短信の開示が四半期終了後45日を超えることに関するお知らせ」を公表しました。子会社において売上の過大計上と簿外在庫が生じている可能性があることが判明したということです。

ダイワ通信

ダイワ通信は、継続的な手数料収入を得るモバイル事業(ソフトバンクの一次代理店として移動体通信機器等の販売)と、成長戦略であるセキュリティ事業(防犯・監視カメラ等の販売および監視カメラシステムの施工、保守等)の2つの事業を展開する東証スタンダード上場企業です。

不正の概要

ダイワ通信の連結子会社であるディーズセキュリティ株式会社において、同社と取引先の間における不適切な取引に関する通報があり、同社において売上の過大計上と簿外在庫が生じている可能性があることが判明したといいます。

開示では以上のように、「売上の過大計上と簿外在庫」としか説明されていません。また、「通報があり」の部分についても、内部通報なのか、取引先からの通報なのかも分からない状況です。通常、不正の発覚時は世の中的に評価されやすい内部通報であればその通りに「内部通報により」と記載しそうな気がします。

あえてそう記載しなかったのは、取引先や当局からの通報だったんじゃないかと。しっかりした第三者委員会を設けるという態勢から考えても、ここもやはり、架空取引や循環取引とかが出てきそうな感触です。

アライドアーキテクツ株式会社 決算発表の延期 新たな不正も

アライドアーキテクツは1/31、「2024 年12月期決算発表の延期及び調査委員会の構成の一部変更のお知らせ」を公表しました。昨年末、従業員による不適切な売上の計上が行われていたことが判明し、調査委員会を設置して調査を開始していましたが・・・

今回の開示

2020年12 月期以降の売上計上の適否や計上時期の不適切な点について調査を進めてきたところ、調査の過程で同事業において新たに、架空取引による売上の過大計上の疑義、案件間の費用の付け替えや期間帰属の操作が行われていた疑義がある事案が判明したとのこと。

前回当ブログで取り上げた際に、「架空取引や売上の過大計上、上層部の関与なども出てきそうな雰囲気です」という感想を書いたんですが、どうやらその通りになってきました(まだ上層部の関与については言及されてませんが)。

社内調査委員会でいいのか

この事案を調査委員会の調査対象に追加するとともに、委員として外部専門家の追加選任を行ったということです。会計不正が行われていたことはほぼ確実のようですし、ここから問題になるのは上層部の関与(組織的な不正だったかどうか)です。

ここは社内調査委員会ではなく第三者委員会に格上げすべきところじゃないかなぁ。今のところ委員長含め3名が同社の社外取締役となっています(他3名が社外の弁護士と会計士)。

オイシックス・ラ・大地株式会社 子会社で不適切会計

オイシックス・ラ・大地は昨年12/26、「エス・ロジックス株式会社における不適切会計に係る調査について」を公表しました。連結子会社となったシダックス株式会社の傘下にあるエス・ロジックス株式会社において、不適切な会計処理を行っていたことが判明したということです。

オイシックス・ラ・大地

オイシックス・ラ・大地は、有機・特別栽培野菜や安全性を吟味した加工食品の宅配サービスを国内と米国で展開する企業。また、2024年1月に子会社としたシダックスを中心に、企業や学校などの食堂における給食および管理業務などを手掛ける東証プライム上場企業です。

不適切会計

オイシックス・ラ・大地は2024年1月にシダックスを子会社化。そのシダックスの完全子会社であるエス・ロジックス株式会社で今回の不適切会計が発覚しました。、同社の食品製造拠点において、過去10年にわたり棚卸資産を過大計上していることが判明したとのこと。

つまり、オイシックス・ラ・大地にしてみれば、買収した企業の子会社での不正を見つけてしまったという展開。現時点で判明している過大計上額は、累計で約5億円だそうです。統合や合併を行った企業でのこの手の問題発覚。グループ内での役員や従業員の力関係に大きな影響を与えるものです。社内の雰囲気、かなり険悪になりそうです。