TISのテレワークサービス 「RemoteWorks」が障害

4/18付け日本経済新聞の記事です。TISは昔の株式会社東洋情報システムですね。バブルが弾けた直後くらいに東証2部に上場した会社です。今では連結売上高4,200億円の立派な会社になりました。そのTISが提供する「RemoteWorks」が障害を起こしているようです。

始まりは4/8

同システムが繋がりにくくなったのは4/8の9時過ぎ。そう、緊急事態宣言が出された翌日の朝からです。この日からテレワーク導入企業が一気に増加したんでしょうね。この時のTISによるお知らせを見ると、以下のようなことが伝えられています。

「現在RemoteWorks Browseサービスにおいて接続集中によるセッションエラー(表示)となるケースが確認されています。ログイン時の集中負荷(9:00~10:00)を避ける為、ログイン時間の分散にご協力いただくようお客様へご案内をお願いいたします。8:00~11:00頃の間でログインしていただきますようお願いいたします。」

4/13 RemoteWorks 新規アカウント発行停止

その後何度も、ログインの増加で障害、減少で復旧といった同じ状況を繰り返し、4/13には新規アカウントの発行を停止しています。おそらく最も顧客からの申し込みが拡大した期間(儲けのチャンス)を逃さなかったんでしょうが、これが命取りになったのかもしれません。

4/13夜21時~4/14朝9時までの予定で、とうとうサービスを停止して、緊急システムメンテナンスを実施することになりました。

4/16 サービスの提供を2020年5月末まで停止

ところがこのメンテナンス、予定した時間に終わることはなく、サービス停止は継続することになります。

4/16には、「現在、不具合の原因を調査中ですが、調査に時間を要することが判明しております。RemoteWorksサービス(全ラインナップ)の提供を2020年5月末まで停止いたします。調査の状況次第では、6月以降もサービスを停止いたします。」

エライことになってますね。より早い段階で新規アカウント発行停止に踏み切っていれば、ここまでの障害は回避できたんでしょうか。

オリンピック開催期間中にテレワーク

2020年東京五輪・パラリンピックを見据え、東京都心部の混雑を緩和する大規模な実験が22日から始まったそうです。この実験に呼応して、多くの民間企業でも期間中、東京本社を閉鎖したり、自宅やサテライトオフィスを利用したテレワークを推進しようとしていますね。テレワークと同様にスムーズビズも言われています。時差出勤のことのようで、山手線や中央線で始発電車の前にもう一本電車を走らせるなんてこともニュースで言ってました。

テレワークって和製英語じゃないんだ

このテレワークという言葉、なんとなく意味は理解できていたつもりでしたが、てっきり和製英語だと思ってました。テレワーク(telework)の接頭語「tele」は、「遠くの」という意味があり、「tele」+「vision」は遠くに映像を送る装置、「tele」+「scope」は望遠鏡、「tele」+「port」はテレポート、「tele」+「graph」は電報ってな感じで使われています。

つまり、テレワークは「オフィスの外でIT技術を使って働くこと」という意味の正式な英語なんですね。今の日本で使われているテレワークの意味は、「情報通信技術(ICT)を活用し、場所や時間にとらわれず柔軟に働くこと。自宅利用型(在宅勤務)、施設利用型(サテライトオフィス勤務など)、モバイルワークに分けられる」なんだそうです。

冒頭の大規模な実験の一部として、今年は7月23~27日をテレワーク・デイズとし、全国で約30万人がテレワークに参加する見通しだそうです。kuniの会社ではこうした動きは今のところ聞かないんですが、皆さんの会社はどうですか?

オリンピック対応はきっかけ

来年のオリンピックに向けた実験、対応というのが正直なところでしょうが、都心部の混雑を緩和するという考え方は、オリンピック後も続けてもらいたいものです。東京は素晴らしい、世界に誇れる都市だと思いますが、とにかく通勤ラッシュと道路の混雑はいただけません。時間や場所を問わずに働けて、混雑も少ない都市。実現していきましょう。