アライドアーキテクツ株式会社 調査委員会を設置

アライドアーキテクツは12/24、「調査委員会設置に関するお知らせ」を公表しました。売上の計上の適否や計上時期について、不適切な点があることが確認されたということです。来年2月に予定している決算発表も調査結果次第で変更になる可能性があるとしています。

アライドアーキテクツ

アライドアーキテクツは、企業のマーケティングDX(デジタルトランスフォーメーション)への対応を支援するため、自社開発のマーケティングSaaS(ソフトウェアの機能をユーザーがネットワーク経由で利用する形態)ツールやSNS(交流サイト)活用を中心としたソリューションを提供する東証グロース上場企業です。

事案の概要

同社のクロスバウンド事業(クロスボーダーカンパニー)の売掛金の滞留債権に関して、回収に疑義が生じたため、同カンパニーにて当該案件に従事する従業員に確認を実施したところ、当該従業員により売上の計上が適切に行われていなかったことが判明。

その後、内部監査室が社内調査を実施したところ、売上の計上の適否や計上時期について、不適切な点があることが確認されたということです。ん~、なんとも微妙な表現ですね。架空取引や売上の過大計上、上層部の関与なども出てきそうな雰囲気ですが、今のところ何とも言えません。

公正かつ適切な調査が必要としていますが、調査委員会のメンツは過半が同社の社外取締役となっています。外部の専門家も入っているようですが、いわゆる社内調査委員会ですね。

トーシンホールディングス キャッシュバックをめぐり第三者委員会を設置

トーシンホールディングスは12/13、「第三者委員会設置のお知らせおよび2025 年4月期第2四半期決算発表の延期および2025 年4月期半期報告書の提出期限延長の申請検討に関するお知らせ」を公表しました。

トーシンホールディングス

トーシンホールディングスは愛知県を中心に岐阜、三重、静岡、長野の各県で携帯電話ショップ(auショップ、SoftBankなど)を展開する移動体通信関連事業を主力に、不動産事業、ゴルフ場運営などのリゾート事業を手掛ける東証スタンダード上場企業です。

事案の概要

「携帯電話契約における顧客への還元(キャッシュ・バック)の一部が未精算、未計上である」旨の匿名通報メールを受け、キャッシュ・バックの一部が未精算、未計上になっており残高に誤謬が存在する可能性があると認識したとのこと。

その後10月より社内調査を開始し、未精算であったと把握できたものから随時精算をしてきましたが、依然として店舗及び本社において、キャッシュ・バックに対する問い合わせ電話が継続しているため、第三者委員会を設置して公正性を確保した調査を実施するとしています。

「〇〇を追加契約すると通信料がキャッシュバックされるという契約だったのに、全然キャッシュバックされてないじゃん」って騒ぎのようですね。

株式会社MTG 会計不正(その2) 株価が

子会社における会計不正を12/12に公表したMTG。公表直後の12/13の株価はストップ安の1770円(前日比500円安)まで売られました。まぁ、会計不正という悪材料が出てきたわけですから、当然の下落かもしれませんが・・・。

直前の急上昇と急落

同社は11/11、25年9月期連結業績予想で好業績を公表、併せて増配や自社株買いも公表しました。この日の株価は1,606円。公表直後から株価は急騰し、約1か月後の12/12には2,291円まで付けています。約43%の上昇です。そして会計不正を公表して1,770円へ急落。

開示では、「12月上旬」に不正が判明したとしていますが、これ本当ですか?一つ目の疑問です。もう一つは決算発表の直後からの急上昇。確かに良い材料だったと思いますが、上げ方が派手すぎ。で、会計不正で急落。この上昇局面で不正を知りながら上手に売り抜けた輩がいませんか?

会計不正が明らかになるまでに、好決算、増配、自社株買いを発表しておこう、という経営判断があたかもしれませんね。まぁ、すべてkuniの想像でしかないんですけどね。しかし、好材料で高値を掴んだ途端に不正で急落、大きな評価損を抱えた投資家は少なからず居るわけです。

真実は分かりませんが、証券取引等監視委員会はこの件、必ず調査すると思います。不正公表前に同社株を売却した人はすべて調査対象になります。

株式会社MTG 再び出てきた不正会計

株式会社MTGは12/12、「当社連結子会社におけるマーケティング費の過少計上の疑いに関するお知らせ」を公表しました。連結子会社である株式会社M’sエージェンシーにおいて、マーケティング費の過少計上の疑いがあることが判明したとのこと。

株式会社MTG

株式会社MTGは、HEALTH、BEAUTY、HYGIENEの領域においてブランド、商品、サービスの開発、マーケティングなどを手掛ける東証グロース上場企業です。ReFaおよびSIXPADの2ブランドの売上高の合計は全体の9割を占めています。

不正の概要

同社の連結子会社である株式会社M’sエージェンシーにおいて、主に2024年9月期中に広告に関連する仕入計上に関する書類の改ざん等により、費用の計上年度のズレもしくは未計上が発生している疑いがあることが判明したとのこと。現時点で判明している範囲では累計で約660百万円の費用の過少計上となっている可能性があるとしています。

過去にも

このMTG、2019年にも不正会計(売上の過大計上)が発覚しており、金融庁から366万円の課徴金納付命令を受けています。シックスパッドではクリスティアーノ・ロナウド、五島の椿では吉永小百合さんをCM起用。いったいどんだけの出演料?採算とれるの?って常に疑問を感じる会社なんですよね。

株式会社ACCESS 米国子会社で不適切な売上計上の疑義

株式会社ACCESSは11/29、「特別調査委員会設置及び2025年1月期第3四半期決算発表の延期並びに2025年1月期通期連結業績予想の修正に関するお知らせ」を公表しました。

株式会社ACCESS

株式会社ACCESSは位置情報や電力データの活用など、企業のデジタル・トランスフォーメーション化を支援する独立系ソフトウェア企業。通信キャリア向けのソフトウェア開発や、TV・車載向けの組み込みブラウザなども手掛ける東証プライム上場企業です。

不適切な売上

開示によると、、米国子会社における一部取引について、不適切な売上計上の疑義が生じたため、社外取締役及び社外監査役により構成される社内調査委員会による調査を実施してきたとのこと。調査の専門性及び客観性をより高めるため、同社と利害関係を有さない外部専門家を中心として構成される特別調査委員会を設置し、網羅的かつ深度ある調査を実施するとしています。

株価の動きがおかしい

この開示により同社株はストップ安(300円安の947円)。今開示されている情報だけでここまで売られるのは珍しいですね。そしてさらに、開示の3日前の11/26の急落も気になります。この日前日比136円安の1235円。誰かが公表前に売り抜けたか。この会社、情報ダダ洩れですね。