アライドアーキテクツ株式会社 決算発表の延期 新たな不正も

アライドアーキテクツは1/31、「2024 年12月期決算発表の延期及び調査委員会の構成の一部変更のお知らせ」を公表しました。昨年末、従業員による不適切な売上の計上が行われていたことが判明し、調査委員会を設置して調査を開始していましたが・・・

今回の開示

2020年12 月期以降の売上計上の適否や計上時期の不適切な点について調査を進めてきたところ、調査の過程で同事業において新たに、架空取引による売上の過大計上の疑義、案件間の費用の付け替えや期間帰属の操作が行われていた疑義がある事案が判明したとのこと。

前回当ブログで取り上げた際に、「架空取引や売上の過大計上、上層部の関与なども出てきそうな雰囲気です」という感想を書いたんですが、どうやらその通りになってきました(まだ上層部の関与については言及されてませんが)。

社内調査委員会でいいのか

この事案を調査委員会の調査対象に追加するとともに、委員として外部専門家の追加選任を行ったということです。会計不正が行われていたことはほぼ確実のようですし、ここから問題になるのは上層部の関与(組織的な不正だったかどうか)です。

ここは社内調査委員会ではなく第三者委員会に格上げすべきところじゃないかなぁ。今のところ委員長含め3名が同社の社外取締役となっています(他3名が社外の弁護士と会計士)。

オイシックス・ラ・大地株式会社 子会社で不適切会計

オイシックス・ラ・大地は昨年12/26、「エス・ロジックス株式会社における不適切会計に係る調査について」を公表しました。連結子会社となったシダックス株式会社の傘下にあるエス・ロジックス株式会社において、不適切な会計処理を行っていたことが判明したということです。

オイシックス・ラ・大地

オイシックス・ラ・大地は、有機・特別栽培野菜や安全性を吟味した加工食品の宅配サービスを国内と米国で展開する企業。また、2024年1月に子会社としたシダックスを中心に、企業や学校などの食堂における給食および管理業務などを手掛ける東証プライム上場企業です。

不適切会計

オイシックス・ラ・大地は2024年1月にシダックスを子会社化。そのシダックスの完全子会社であるエス・ロジックス株式会社で今回の不適切会計が発覚しました。、同社の食品製造拠点において、過去10年にわたり棚卸資産を過大計上していることが判明したとのこと。

つまり、オイシックス・ラ・大地にしてみれば、買収した企業の子会社での不正を見つけてしまったという展開。現時点で判明している過大計上額は、累計で約5億円だそうです。統合や合併を行った企業でのこの手の問題発覚。グループ内での役員や従業員の力関係に大きな影響を与えるものです。社内の雰囲気、かなり険悪になりそうです。

プロトコーポレーション 再発防止策を公表

従業員による架空取引が発覚したプロトコーポレーション。12/10の調査結果の公表に続き、12/20、「特別調査委員会の調査結果を受けた再発防止策の策定に関するお知らせ」を公表しました。

おさらい

売上高で十数億円にのぼる架空取引が確認されましたが、その取引により従業員が着服等していた事実は確認されませんでした。「所属する事業部の売上予算達成のプレッシャーを感じた従業員が単独で、売上予算の達成を意図して実行したもの」という結論になっています。着服等してなかったから問題なし、というわけではなく、これも立派な不正ですが。

内部監査の体制強化

今回の再発防止策は一応それなりの対策になっていると思いますが、目を引いたのは内部監査の体制強化という項目。同社の内部監査機能は、ガバナンス統括室という部署が所管しているんですが、、ガバナンス統括室で内部監査に従事する専任者は 1 名のみだったそう。

いやいや、そんなんじゃ監査なんて無理ですわ。今回の事案を受けて12/1付で1名増員、2名体制にしたということですが、これでも全然無理。従業員数536名、連結ベースでは1,523名の会社ですよ。このサイズの会社であれば最低でも5名体制くらいでないと、組織として機能しないと思います。

この点については調査報告書も懸念を示しており、次のように指摘していました。「外部専門家の支援を得ながら監査手法を開発するなどして一定の知見を蓄積してから社内の人員で自走するといった方法で内部監査を強化することも考えられる。」

アライドアーキテクツ株式会社 調査委員会を設置

アライドアーキテクツは12/24、「調査委員会設置に関するお知らせ」を公表しました。売上の計上の適否や計上時期について、不適切な点があることが確認されたということです。来年2月に予定している決算発表も調査結果次第で変更になる可能性があるとしています。

アライドアーキテクツ

アライドアーキテクツは、企業のマーケティングDX(デジタルトランスフォーメーション)への対応を支援するため、自社開発のマーケティングSaaS(ソフトウェアの機能をユーザーがネットワーク経由で利用する形態)ツールやSNS(交流サイト)活用を中心としたソリューションを提供する東証グロース上場企業です。

事案の概要

同社のクロスバウンド事業(クロスボーダーカンパニー)の売掛金の滞留債権に関して、回収に疑義が生じたため、同カンパニーにて当該案件に従事する従業員に確認を実施したところ、当該従業員により売上の計上が適切に行われていなかったことが判明。

その後、内部監査室が社内調査を実施したところ、売上の計上の適否や計上時期について、不適切な点があることが確認されたということです。ん~、なんとも微妙な表現ですね。架空取引や売上の過大計上、上層部の関与なども出てきそうな雰囲気ですが、今のところ何とも言えません。

公正かつ適切な調査が必要としていますが、調査委員会のメンツは過半が同社の社外取締役となっています。外部の専門家も入っているようですが、いわゆる社内調査委員会ですね。

トーシンホールディングス キャッシュバックをめぐり第三者委員会を設置

トーシンホールディングスは12/13、「第三者委員会設置のお知らせおよび2025 年4月期第2四半期決算発表の延期および2025 年4月期半期報告書の提出期限延長の申請検討に関するお知らせ」を公表しました。

トーシンホールディングス

トーシンホールディングスは愛知県を中心に岐阜、三重、静岡、長野の各県で携帯電話ショップ(auショップ、SoftBankなど)を展開する移動体通信関連事業を主力に、不動産事業、ゴルフ場運営などのリゾート事業を手掛ける東証スタンダード上場企業です。

事案の概要

「携帯電話契約における顧客への還元(キャッシュ・バック)の一部が未精算、未計上である」旨の匿名通報メールを受け、キャッシュ・バックの一部が未精算、未計上になっており残高に誤謬が存在する可能性があると認識したとのこと。

その後10月より社内調査を開始し、未精算であったと把握できたものから随時精算をしてきましたが、依然として店舗及び本社において、キャッシュ・バックに対する問い合わせ電話が継続しているため、第三者委員会を設置して公正性を確保した調査を実施するとしています。

「〇〇を追加契約すると通信料がキャッシュバックされるという契約だったのに、全然キャッシュバックされてないじゃん」って騒ぎのようですね。