アールビバン 会計不正の可能性 社内調査委員会を設置

少し前になりますが、アールビバン株式会社は2/10、「社内調査委員会の設置及び過年度決算修正並びに決算発表延期に関するお知らせ」を公表しました。2016年以降の売上原価の一部に計上漏れがあることが判明したとのこと。

アールビバン株式会社

アールビバンは、版画、絵画、美術品などの現代美術品の販売を行う企業。アート関連事業は欧米や中国、国内などの現代アーティストなどの版画(スタンダードアート)やイラストレーターの版画(イラスト系アート)を主要商品として、催事と店舗を中心に販売しています。ジャスダック上場企業ですね。

事案の概要

2016年以降の売上原価の一部に計上漏れがあることが判明し、2016年以降の決算の訂正を行う必要がでてきました。そのため、2/10開催の取締役会において、社内調査委員会の設置及び第3四半期の決算発表を延期することを決議したということです。

1社の取引先より支払の漏れがあるのではないかないかとの確認を受け、社内調査を実施した結果、2016年以降売上原価の一部に計上漏れがあることが判明し、2016年以降の決算の訂正を行う必要がでてきたとのこと。

「商品担当部門の担当者間において、事務処理作業の業務の連携(引き渡し)が正確にできず、業務を引き受けた担当は、商品原価の複数の原価構成のうち一部の商品原価の計上のいらない商品仕入れとして誤認し、処理をしてしまっていた」とのこと。(ちょっと日本語おかしい?)

まぁ、とにかく原価なしで売上がたっているわけで、その金額が「現状4~8億円程度と推定」しているとのこと。年間売上自体が100億円以下、利益が10億円内外の企業ですから、これ、インパクトそれなりにありそうです。

アジャイルメディア・ネットワーク 新たな会計不正が

アジャイルメディア・ネットワークは2/1、「第三者委員会の設置及び2021年12月期決算発表の延期に関するお知らせ」を公表しました。今度は、同社の台湾子会社における過去の取引等について、不適切な会計処理が行われていたことが判明したとのこと。

取締役の不正行為

当ブログでも取り上げてきましたが、この会社、CFOである取締役が同社の資金約3億5000万円を流用していたという事件を起こしています。その詳細を調査するために第三者委員会を設置して調査していましたね。調査を終え、過去の決算等の修正を終えたのが昨年6月のことです。

新たな会計不正

そしてまたしても第三者委員会を設置することに。今度は同社台湾子会社における過去の取引等について、外部からの指摘により、2022年1月から社内で再調査を進めた結果、不適切な会計処理が行われていたことを今年1/21に認識したということです。なんと、不正行為を行ってきた元取締役が董事長を務めていた子会社だそうです。

現時点で判明している内容は、2018年12月期から2019年12月期に至るまでの期間において、台湾の取引先から台湾子会社を経由して同社に入金され、売上として計上されていた約4,500 万円について、実際には同社または台湾子会社から役務の提供を行っていた事実が確認できなかったにも関わらず、売上として計上されていたという疑義。

さらに、同期間において、国内の取引先への売上約500万円と広告宣伝費等の費用約300万円が、本来計上すべき期から異なる期に計上されているという不適切な会計処理がなされたという疑義が生じているとのこと。

以上が開示の内容。詳細はまだまだ不明ですが、明らかに前回の調査で発見できていたはず、という残念な結果になりました。

グレイステクノロジー 架空売上や架空外注費で利益操作

グレイステクノロジーは1/14、「特別調査委員会による調査の継続、2022年3月期第2四半期報告書の提出遅延及び当社株式の監理銘柄(確認中)指定の見込みに関するお知らせ」を公表しました。昨年11月から不適切な会計処理を調査していた特別調査委員会でしたが、、、。

調査委員会の中間報告

同社は会計処理の適切性につき外部からの指摘を受け、事実経緯の確認のために社内調査を進めた結果、一部の取引について会計処理の適切性に疑念があることを認識しました。これを受け、利害関係を有しない外部の専門家で構成される特別調査委員会を設置したんでしたね。

で、もともとこの1月中旬に調査結果を得る予定だったんですが、残念ながらよりマズい不正が出てきてしまって、今回は中間報告にとどまってしまったという流れ。

調査の過程で、①架空売上を計上し、その架空取引に係る売掛金を当社役職員の自己資金を用いて仮装入金等していたこと、②売上の前倒計上をしていたこと、③利益操作目的で架空外注費を計上していたこと、④これらを実現する手段として偽装工作している状況が多数発見されたといいます。

最も致命的なのが、これらを主導したのが経営そのものであること。調査委員会からは、「元代表取締役及び元取締役が関与する重大な経営者不正が発見された」との報告がありました、と綴られています。

株価急落が示していた

11月に不適切な会計処理を公表した直後、二日間で株価が半分になってしまいました。不祥事発覚で株価は下げますが、ここまで強烈な下げは珍しい。前回取り上げた際も書きました。やはり上記のような最悪の不正が行われていたというわけです。EduLab(エデュラボ)級の衝撃です。

株式会社EduLab 東証がマザーズへ市場変更 上場契約違約金の徴求も

東京証券取引所は1/11、EduLabに対する、「改善報告書の徴求、上場市場の変更(市場第一部からマザーズへの変更)及び上場契約違約金の徴求について」を公表しました。1ヶ月後の2/12からマザーズ市場へ降格されることになったんですね。

おさらい

昨年8月以降、不適切な会計処理に関する特別調査委員会を設置して調査をしてきました。2019年9月期から2020年9月期までの間、虚偽と認められる開示を行い、それに伴う決算内容の訂正を実施することに。

さらに、2018年のマザーズ上場前から子会社の連結範囲の意図的な調整を行うなど、不正会計を繰り返していたことも判明。これらを受け、東証は情報開示体制を改善する必要性が高いと判断したということです。1月25日までに改善報告書の提出を求め、上場契約違約金4,800万円も徴求します。

東証は

東証は今回の公表の中で、「同社の適時開示を適切に行うための体制の不備に起因して、投資者の投資判断に深刻な影響を与える虚偽と認められる開示が行われたもの」とバッサリ切り捨てています。

しかし、降格してマザーズ市場ってのもいかがなもんですかね。上場のための基準をいくつか満たしていないからマザーズ市場に上場するその他の企業。それでも中には不正などせず着実に成長している企業もたくさんあります。

悪さして信用できない会社だからマザーズ市場へ、、、というのはその他のマザーズ上場企業に失礼では?マザーズってお行儀の悪い企業の上場市場みたいじゃないですか。特設注意市場銘柄への指定で良かったのでは?

レオン自動機 不適切経理で第三者委員会へ格上げ

レオン自動機は1/6、「第三者委員会設置に関するお知らせ 」を公表しました。昨年12/17、不適切経理に係る社内調査委員会を設置し、海外連結子会社の不適切な会計処理について調査していましたが、約1ヶ月を経過したこの日、より独立した中立・公正な社外委員のみで構成される第三者委員会へ移行することになりました。

おさらい

海外連結子会社であるオレンジベーカリーの在庫残高に異常値を発見し、社内調査を実施しました。その結果、期末在庫(製品及び材料)の過剰計上を行う不適切な会計処理が確認されたということでした。

オレンジベーカリーはカリフォルニア州アーバインに本社を構え、アメリカ国内4工場に最新機械を備えた実験工場でしたね。同社の100%子会社です。

第三者委員会へ

ちょっとやな感じが漂う展開ですね。今回の開示では、「社内調査委員会で不適切経理を行った金額の把握や関与者の特定を行ってまいりました。その中で、調査の対象範囲が広がることが想定されたこと、また、調査手法や原因分析などに対してより高度かつ客観的・中立的な判断が必要との認識にいたった」としています。

調査の対象範囲が広がりそう。より高度かつ客観的・中立的な判断が必要。とあります。別の子会社でも同様の行為が認められたのか。経営等、上層部の関与が認められつつあるのか。なにやらそんな事実が判明したかのように見えます。

経営に対してもしっかりとモノが言える第三者委員会の設置。前回取り上げた際、社内調査委員会が、オブザーバーとして社外監査役が4名入っているものの、委員は純粋に社内の役員等ばかり。と心配していましたが、やはりこういう展開になりました。