SMBC日興証券の社員らが特定の銘柄の株価を維持する目的で、不正な株取引を繰り返した疑いがあるとして、証券取引等監視委員会は2日までに、金融商品取引法違反(相場操縦)容疑の関係先としてSMBC日興本社を強制調査しました。
ブロックオファー
「ブロックオファー」は上場企業の大株主等が保有株を手放す際などに、証券会社が株式を引き取り、時間外の相対取引を通じてリテール顧客である投資家に転売する取引です。このブロックオファーを成立させるために、相場操縦が行われたということのようです。
「〇日の終値から〇%値引きした価格で買っていただけませんか?」。みたいな勧誘で個人投資家が了解し、必要な株数の買付けが見込まれると、その日の終値からディスカウントして投資家が買い付けることになります。
投資家との交渉に時間がかかるため、この間に株価が下がると大株主等は「下がってきたからちょっと今回の売りは見送ろう」なんてことになりかねません。そこで株価を下がらないように一定の価格で固定しようとする。ってなことになってるようですね。
社員ら
日本経済新聞によると、実際に株価を操作した(下がらないように買い支えた)者のことを、「社員ら」と表現しています。この「社員ら」というのはどういう意味なんでしょう。普通に考えれば自己売買部門だと思うんですが、そうだとしたら会社行為とみるのが普通なんだけど。
まだ分からないことが多過ぎなんですが、監視委員会は特別調査課(通称、とくちょう)が動いてるようです。とくちょうが動くときには相応の証拠をつかんでいるので、無罪放免というのはなさそうですね。課徴金が落としどころでしょうか。