1/20 日本経済新聞に「水素を生かす(下) 廃プラ分解、ホテルの電力に」というコラムがありました。昭和電工の川崎事業所では、年間6万トンもの使用済みプラスチックを高温で分解して水素を製造しているそうです。同市の臨海部に建設されたホテルへパイプラインで供給する実験も2018年から始まったとのこと。
2年間ほどで株価は6倍に
昭和電工と言えば、昨年まで大きく株価を上げた銘柄として、証券の世界では話題になった企業です。2016年央の安値1000円辺りから、昨年10月の高値6,470円まで上昇し、現在は3,500円程度。上げも凄かったけど、下げ方もまた強烈です。
電気炉向けに黒鉛電極の販売が好調でしたし、黒鉛電極自体の値上げが浸透したことから大幅な増益基調となってました。19年12月期も大幅増益予想となっています。既に締めた直近12月期は来月辺りに発表されるんでしょうか。第4四半期が米中貿易戦争の影響をどれくらい受けるのかが気になる銘柄です。
廃プラスチックに新たな生命を吹き込め
今回、日経に取り上げられた廃プラスティックから水素を作るという話題。昭和電工のHPで調べてみました。すると特設の新卒採用サイトのプロジェクトストーリーというコーナーで、このKPRプロジェクト(廃プラスチックに新たな生命を吹き込め)が成功するまでのお話が掲載されています。
もともと学生向けの情報提供ですので非常に分かりやすいです。また、他にも2つのプロジェクトが紹介されていて、昭和電工の魅力を上手く表現しています。時間があったら是非読んでみてください。kuniお勧めです。
決算短信を読んでみました
ついでに2018年度第3四半期の決算短信も読んでみました。第3四半期までは米中貿易戦争が本格化する前ですので、引き続き好調な決算となっています。非財務情報から、この会社の魅力、いくつかか書いておきます。
「ESG投資のための3指数に2年連続採用」。世界的なインデックスプロバイダーであるFTSE Russell社(注)のESG投資指数「FTSE Blossom Japan Index」および同MSCI社の「MSCIジャパンESGセレクト・リーダーズ指数」「MSCI日本株女性活躍指数」の構成銘柄に、2年連続で採用されたようです。
また、社会的責任投資ファンド「モーニングスター社会的責任投資株価指数」(モーニングスター社運営)に5年連続で、また「SNAMサステナビリティ・インデックス」(損保ジャパン日本興亜アセットマネジメント株式会社運用)にも7年連続で選定されています。
さらに、株式会社シナモンと、AIを活用した技術文書活用システムを共同で開発することを決定したようで、この共同開発は、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の「AIシステム共同開発支援事業」の助成事業に採択されています。
他にも、「パワー半導体SiCエピウェハー高品質グレードの3次増強を決定」、なんてのもありました。次世代の新技術てんこ盛りみたいです。かなり、伝統ある会社ですが、なかなか魅力的な事業に挑戦してますよね。今後も少し追い掛けてみたいと思います。