先週末の日刊工業新聞の記事です。関西電力子会社の関電不動産開発は、シェアハウス運営の業界最大手であるオークハウスと提携し、シェアハウス事業に参入する。第1弾として兵庫県尼崎市内に関西最大級の約100室規模のシェアハウスを建設、2019年秋の開業を目指す。とのことです。
すっかり悪者になってしまったシェアハウス
記事のタイトルを見た時の違和感。このところのスルガ銀行やかぼちゃの馬車の影響で、シェアハウスそのものが悪のようなイメージが出来つつあったのかもしれません。しかし、シェアハウスやサブリース契約って、本当は非常に重宝がられているサービスなんですよね。スルガ銀行やスマートデイズといった一部の悪徳業者が、自身の利益追求のためにこのサービスを悪用しただけのことです。
様々な課題を解決できるサービスとして
一時は、深刻化する空き家問題を解決する切り札とも言われていました。空き家で街自体が衰退していくところ、シェアハウスに建て替えることで、若い人たちが住み着くとしたら、街の活性化にもつながるというもの。都市再開発といった面からも期待できそうです。
また、日本が抱える格差社会問題。貧困の問題にしても切り札にならないでしょうか。最も大きな課題とされている貧困層、シングルマザーと子供の世帯。この手の課題はもっぱら公的事業になると思いますが、シェアハウスと保育所(託児所)のセットで提供なんてのもありですよね。シェアハウスの中心に、リビングだけではなく保育所も完備みたいな。
子育てと仕事を両立させることが難しく、非正規労働を選択せざるを得ない女性がものすごく多いんだそうです。人手不足は日本企業にとってまさに定番の課題ですし、大企業が女性活躍の場を設ける(雇用を拡大する)ためのセット企画としても使えそうです。SDGsの原則にも、貧困やダイバーシティ、子供の教育なんてのがあります。発展途上国の貧困もそうかもしれないけど、日本の貧困問題も解決しないとね。
もう一つの貧困層である配偶者をなくした高齢者用のシェアハウス、なんてのも自治体中心に進められませんかね。これについては街を活性化させたり、企業に労働力を提供したりという付加価値が見つからないので、もうひとひねりアイデアが必要でしょうが。
まとめ
とまぁ、ド素人のkuniでもこれくらい思いつくわけですから、シェアハウスってまだまだ様々な活用方法がありそうですし、参入する意味はあるんだろうと思います。こんなことを考えさせてくれた関電不動産さんも、頑張ってください。