2/21の日本経済新聞に、「お飾り社外取 許されない 『不正知らなかった』 でも監督責任 企業統治へ要求強まる」という記事がありました。不祥事を起こした企業の社外取締役に対する目が厳しさを増している、といった内容の指摘です。まぁ、当然そうなってきますわなぁ。
社外取締役の責任
従来は「事情を知らなかった」などとして責任を問われないことが多かったが、最近は第三者委員会が責任を追及する例も目立ち始めた、とのこと。スルガ銀行辺りもそうでしたね。元巨大IT企業出身の社外取締役も、超有名な弁護士の監査役も、全く責任を追及されませんでした。
日経では、社外取の責任を追及され始めた企業として、三菱電機や東芝が例に上がっていました。まぁ両社は単発の不祥事ではありませんしね。何度も不正に気付く機会が会ったろうという見方。これくらいの名門、大企業になると、世間の目も厳しくなるといった一面もありそうです。
社外取締役の報酬
日経では経営からの独立性についても触れていました。そのため、社外取の選定方法にも問題があるという意見。書かれていることはまったくその通りだと思うんですが、そこには彼らの報酬の問題もあります。
三菱や東芝といった超大企業はともかく、上場企業の社外取締役って、実はその報酬って、数百万円(年間)ってレベルなんですよね。社外監査役に至っては2~300万円といったレベルだったりします。
下手すると若手従業員の年収とほぼ同じで、不祥事が起きたときには責任だけは取らされる。これでは社外取締役を引き受ける人はいません。その責任をしっかり追及するのであれば、改革すべきは、まず、報酬からだと思います。