プラットフォーマーバブルとパウエルショック

金融、証券

プラットフォーマーたちのビジネスモデル崩壊

しかしまぁ、よく下げますね、株式市場。日経平均も2万円を割れて、19,000円まで下げる局面もありました。何で日本株がここまで、、、という気もしますが、相場ってこんなもんです。振り返ってみると、秋口には米国株を先導していたGAFAは既に終わっていたんですね。

アップル株は10月高値233ドルから足元150ドル程度まで、アマゾン株は2,000ドルから1,300ドルまでと、いずれも30%以上下落しています。この間僅か3か月です。プラットフォーマーたちのこの変調ぶりは何だったのでしょう。

一番大きな変化は多くの人たちが「購買履歴や個人の情報はお金と一緒」ということに気が付いてきたことだと思われます。プラットフォーマーたちはタダで手に入れたこうした情報を元手にビジネスを創出してきました。タダで仕入れて付加価値を付けて売るわけですから、当然儲かりますよね。

ところが、ここへきて皆が、このような情報が実はお金と同じ価値があるものなんだということに気付き始めます。すると、デジタル課税などというお話が出てきたり、個人情報の利用や持ち出しの規制といった話が出てきます。課税に限らず、新たな規制についても、プラットフォーマーにとってはすべてコストになるわけです。

タダで仕入れていたものが相応の費用を伴うようになってしまった。彼らのビジネスモデルが崩れてしまったということなんですね。これからは彼らも普通の企業になってしまう。そうなるとあのバカ高い株価は説明がつきません。

FRB パウエル議長利上げ

トランプ大統領からかなり批判されてきたFRBパウエル議長でしたが、19日に政策金利を0.25%引き上げました。「トランプ氏の圧力に対抗して利上げ」といった報道が多かったように思います。彼自身「政治的な圧力は政策金利をめぐる議論や決定に全く影響しない」とコメントしています。

しかし、なぜこのタイミングにこだわったのかなぁ。というのがkuniの正直な感想です。すでに推進力を失い、方向性をなくしてしまっていた市場には致命傷だったように見えます。パウエル議長、たしか弁護士で、金融、とりわけマーケットには縁のない人です。この場面、何より政治に対抗してFRBの独立性を誇示することが重要だったのでしょう。

トランプ大統領の言葉

利上げ直前にトランプ大統領がつぶやいた言葉がいけてます。「FRBの連中がまたしても間違いを犯す前に、今日のウォール・ストリート・ジャーナルを読んでもらいたい。それからこれ以上市場を流動化させてはいけない。無意味な数字に惑わされず、市場を感じろ。グッドラック!」。
トランプ氏の読みの方が当たりましたね。市場関係者的に言うと、また彼のファンが増えたかもしれません。

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