RS(リストリクテッド・ストック) 譲渡制限付き株式報酬

6/13付け日本経済新聞、「変わる総会(3)役員報酬業績連動型の導入進む」という記事の中で紹介されていました。RS(リストリクテッド・ストック) 譲渡制限付き株式報酬を役員報酬として導入する企業が増加しているという内容です。記事では、トヨタや京セラが今月開催される株主総会で謀ろうとしていることを伝えてました。

役員への報酬制度については、コーポレートガバナンス・コードが「客観性・透明性ある手続きで報酬制度を設計し具体的に決定する」ことを求めています。譲渡制限付き株式報酬を導入する企業の多くが、「自社の企業価値の持続的な向上を図るインセンティブとなること」や「株主価値を共有できること」を導入の理由として表明しています。

ストック・オプションとの違い

kuniが若い頃は、役員報酬や従業員へのインセンティブという意味では、ストック・オプションが幅を利かせてました。なにせデリバティブ全盛期ですからね。全盛期=マーケットの絶頂期でもあったわけで、ストック・オプションで大儲けしたという先例の話はよく聞いたものの、国内ではあまり儲かった人はいないんじゃないでしょうか。

ストック・オプションは株価が権利行使価格を上回った場合だけ、経済的な価値があります。株価が下がってしまうと、価値がゼロなんですね。株価が恒常的に上昇する場面では非常に魅力があるんですが、最近のマーケットのように先が読めない時代には向きませんし、インセンティブにもならないことも考えられるのです。

これに対して、譲渡制限付き株式報酬は、割り当てられるのはあくまで普通株式ですので、報酬としていただいた後に株価が下げようが、その時点での 時価×数量 の経済価値があるわけです。もちろん譲渡制限が外れた時点で、株価が上がっている方が儲かりますし、儲けたいから役員は企業価値を向上させるべく、頑張るわけです。

時代を反映した選択

役員報酬の客観性や透明性がますます求められるという時代。とはいえ、株式市場(特に自社の株価)が右肩上がりで上昇するかどうか自信が持てない時代。そんな時代を反映した選択かと思われます。

おまけです。「譲渡制限付き株式報酬」でググってみたところ、自己株式の処分に関するお知らせがたくさん出てきます。自己株式を役員に割り当てるということですね。スキームの説明を読んでみると、どこの会社も、「譲渡制限期間中は野村證券株式会社に開設した専用口座で管理される」と書かれています。野村さんこういうところは強いですね。

SBI証券 地銀との共同店舗拡大

6/12付の日刊工業新聞の記事です。SBI証券はいわゆるネット証券で、持ち株会社であるSBIホールディングスは東証一部上場会社です。そのSBI証券が、地域金融機関との共同店舗を拡大させ、対面営業でもその影響力を増してきているという記事ですね。

地域金融機関との関係

SBI証券は、清水銀行を皮切りに、34の金融機関と金融商品の仲介で提携しています。これに加えて、グループ会社を通じて共同店舗の運営も拡大中とのこと。記事では紹介されてませんでしたが、このグループ会社というのはSBIマネープラザという会社です。

ホームページで見てみると、直近では三重銀行、東和銀行、などと共同店舗を開設しているようですし、山形銀行との提携のニュースも出ています。このほかにも19年度中に店舗展開で10機関前後と協力するようです。地方創世の観点からも注目ですし、地域金融機関にとっては救世主ですよね。

先日IFA(独立系金融アドバイザー)について書きましたが、このSBIマネープラザでも社員IFAの募集をやっているようです。金融機関での経験を持つ人材を3,000人程度まで拡大するらしいです。3,000人というと、準大手証券を確実に超えてきますね。恐るべし。。。

今一番元気の良い証券会社

ネット証券からスタートして、グループ会社で対面営業も地域金融機関と組んで拡大、という独自のスタイルです。多くの証券会社では対面営業からスタートして、ネットに進出しましたから、全く逆ですね。そしてほとんどの店舗は地域金融機関持ちなんでしょうから、コストはかかってないんでしょう。

一昨年の夏頃でしたでしょうか、日経の記事で「SBI証券の口座数が390万口座で、証券2位の大和証券を抜いた」というニュースを見ました。今年3月には463万口座と公表してますから、1位の野村證券(534万口座)も完全に射程に入ってきました。いやいや、素晴らしいです。

本体 SBIホールディングス

SBIホールディングスのホームページもついでにチェック。いつの間にこんなに多角化してたんだ、っていうくらい凄いことになってます。SBI証券を核に、住信SBIネット銀行、生保、損保、FX、ソーシャルレンディング、EC決済事業、フィンテック関連事業、アセットマネジメントなどなど。とても書ききれないグループ企業群です。

数えてみると全部で50社も出てきます。なんと、バイオ関連事業までやっていて、健康食品から医薬品の研究開発までやってます。いやぁ、北尾さん、、、参りました。

おまけですけど、社外取締役に、竹中平蔵、五味廣文なんていうネームもありましたよ。

東急電鉄のATM キャッシュアウト・サービス

東急電鉄が切符の券売機で銀行預貯金を引き出せるサービスを、5/8から開始しました。提携する銀行は横浜銀行とゆうちょ銀行で、スマホ決済アプリを券売機にかざすことで、現金を引き出すことができるという優れものです。引き出せるのは1万円、2万円、3万円の3種類で、一日の引出限度額は3万円だそうです。ただ、手数料108円はかかるみたいです(6月中はサービス期間で無料)。

発想がユニーク

去年でしたかね、このサービスを開始するというニュースが流れていたのは。予定通りこの春からスタートできました。これは正直ユニークな発想だし、感心したのを覚えています。実はこのキャッシュアウト・サービス、東急の社内起業家育成制度の第3号案件として生まれてきたものなんだそうです。

他にも、第1号案件として「会員制サテライトシェアオフィス事業NewWork」、第2号案件「翻訳・ローカライズ事業YaQcel」、第4号案件「街メディア事業ROADCAST」なんてのがサービスを開始しているとか。時間があったらこれらのサービスも調べてみたいですね。

ユニークに加えて合理的

このキャッシュアウト・サービスは、いくつか非常に合理的な一面を持っています。券売機は本来お金を飲み込んで、切符を吐き出す機械ですよね。だから機械の中にはひたすらお金が溜まっていきます。すると東急としてはこのお金を売上金として回収し、銀行に見持ち込む必要(回収・運搬など)があるわけです。できることならこのお金を払い出してしまえば、この手間(コスト)が削減できるわけです。合理的です。

そもそも駅の券売機って皆さん使ってます?SuicaやPASMOの普及で、券売機って滅多に使うことなくなったんじゃないでしょうか。つまり、機械のメンテや設置スペースといった固定費に対するコストパフォーマンスはどんどん低下してきているということ。そこで券売機にATMの機能を持たせて、固定費を回収できると。これまた合理的です。

キャッシュレス化が進んでくると、手持ちの現金はどうしても減ってしまいがちです。出先で急に現金が必要になったり、知らない街に出かけるときにどこにATMが、、、。なんてケースでも乗っている電車の行先駅で引き出せるという安心感はいいですよね。駅はやはり生活における中心です。またまた合理的です。

kuniが使う電鉄会社でも導入してほしいです。提携銀行が拡大し、かつSuicaやPASMOでキャッシュアウト・サービスが実現されたら、なお良いのですが。

みずほFG 副業解禁 メガバンク初

日経ビジネスで「みずほFGの副業解禁」が取り上げられていました。坂井社長へのインタビュー記事です。このニュース、最初は共同通信のインタビューで伝えられたんでしたよね。みずほFGのホームページでも触れていないようですし、今のところ社長の発言にとどまっている様子です。

副業のメリット

厚生労働省が示している「副業・兼業の促進に関するガイドライン」によると、労働者側のメリットとして、以下の4点をあげています。
①離職せず別の仕事に就くことで、スキルや経験を得られ、キャリアを形成できる
②本業の所得を活かしてやりたいことに挑戦でき、自己実現を追求できる
③所得が増加する
④本業を続けつつリスクを抑えて将来の起業・転職に向けた準備ができる

また、企業側のメリットとしても以下の4点が

①労働者が社内では得られない知識・スキルを得ることができる
②労働者の自律性・自主性を促すことができる
③優秀な人材の獲得・流出の防止ができ、競争力が向上する
④労働者が社外の知識、情報、人脈を入れることによる事業機会の拡大

みずほFGの狙い

みずほFGが副業を容認する狙いとして、坂井社長は「一人ひとりの働く動機がすごく変わっており、終身雇用を前提とした今の人事制度は限界がある。みずほを卒業した後も、みずほで働いたキャリアが生きる仕組みを作ることが大事」と答えています。

難しいですね。この回答のどこの部分に重きを置いているんでしょう。終身雇用を廃止し、みずほを去ってもらう人にはその準備をしてもらう、、、という読み方もできますよね。回答の前半部分が人事という制度の課題で、後半部分は従業員という人の課題に変わっています。前半と後半の間に、他にもいろいろとお話があったのかもしれません。

日経ビジネスでは、「銀行業界で多くの人材が成長著しいIT企業やベンチャー企業に流れていることを懸念している。こうした流出を食い止め、グループとして人材を囲い込むための苦肉の策ではないか」という見方をしていました。先に紹介した厚生労働省の企業側のメリット③「人材流出の防止」ですね。

2018年9月の統計

昨年9月時点でリクルートキャリアが行った企業調査(回答社数2271社)によると、副業を推進している会社は3.6%、容認している会社が25.2%だそうで、禁止している会社は71.2%となっています。副業を認めている会社が約3割あるというのは意外でした(kuniはもっと少ないと思ってました)。

どうもこの副業ってやつ、ピンと来ないんですよね。企業側にとって本当にそんな効果があるんだろうかというのが正直なところです。労働者側のメリットは①~④、いずれも納得できるところがあるんですが。。。労働者側にメリットがあるということは、従業員の満足度も向上する。そうなることで企業側も優秀な人材を確保できるし、失わないで済む。こういうシナリオなんでしょうけどね。

その労働者にとって、副業がどこまで行っても副業なのか。どこからか途中で本業になってしまう(つまり転職)のか。この辺りを読み違えると、結構劇薬になったりするのかもしれません。

リスト型アカウントハッキング攻撃(リスト型攻撃) ユニクロやコジマで

何らかの手段により他者のID・パスワードを入手した第三者が、これらのID・パスワードをリストのように用いて様々なサイトにログインを試みるという、リスト型アカウントハッキング攻撃(リスト型攻撃)の被害が増加中です。

コジマ

家電量販店のコジマは6月8日までに、通販サイトが不正アクセス被害を受けたと公表しました。一部の顧客アカウントに不正ログインがあり、会員23人のポイント計数十万円分が、本人に無断で商品購入に使われたとしています。

ファーストリテイリング

また、5月には、ユニクロを運営するファーストリテイリングも、ユニクロとGU(ジーユー)のネット通販サイトで不正アクセスがあったと発表しています。不正ログインされたアカウント数は46万件におよび、住所やメールアドレスなど個人情報の一部が流出した可能性があるとのこと。アカウントのパスワードは同日に無効化したということです。

パスワードの使い回し

もう今から5年以上も前に、総務省が「リスト型アカウントハッキングによる不正ログインへの対応方策について(サイト管理者などインターネットサービス提供事業者向け対策集) 」という資料を公表しています。サイト管理者などのインターネットサービスを提供する事業者が適切な対策を講じるように、事業者向けに出された資料です。

ただ、これを読んでみると、我々ユーザーにも大事な話がいくつも出てきます。最も重要なのが「パスワードの使い回し」問題。これ、読んでてドキッとしますよね。使い回しが行われているからこそ、あるサイトから流出したIDとパスワードで別のサイトをリスト型攻撃、、、で、ログイン出来ちゃうわけですから。

資料によると、ID・パスワードによるログインが必要となる Web サイトの利用について、一人あたり約 14 の Web サイトを利用しているんだそうです。利用者のうち約7割が 3 種類以下のパスワードを複数の Web サイトで使い回しをしていると。ん~、、、耳が痛い。リスト型攻撃は、このような現状を悪用したサイバー攻撃なんですね。

アナログに管理するか

14のサイト毎に、異なるID・パスワードを設定するってのはこりゃ大変です。そもそもそんなの覚えてられませんし。パソコンにID・パスワード一覧みたいなのを記録するってのも、まさに狙われそうです。最近の隠れたヒット商品で、パスワード管理帖というのがあるんですが、こういうアナログ的管理の方が安心かも。

ということで、100均(キャン★ドゥ)で買ってきました。が、しかし、あまりにコンパクトに作られ過ぎていて、老眼のkuniには厳し過ぎます。スマホのアプリやパソコン用のパスワードマネージャソフトなんてのもあるみたいなので、そちらを試してみようかと。。。しかし、こういうアプリやソフトもハッキングの対象にされそうだしなぁ。