アスクル新体制 5月の「ロハコ」売上高25%増

先週末5/29の開示情報です。アスクルが公表した「2020年5月期 5月度月次業績のお知らせ」で、消費者向けのネット通販「ロハコ」の5月の売上高が前年同月比25.1%増えたとしています。これを受けて6/1の株式市場では同社株が反発、3580円の330円高となりました。

株主の議決権行使で経営陣交替

アスクルといえば、昨年の夏、筆頭株主のヤフーとプラスの議決権行使により社長と社外取締役3人が解任されましたよね。当時この解任劇に関しては、ヤフーとプラスによる横暴、陰謀であり、少数株主の意思を無視したもの、、、などとメディアも大きく取り上げていました。

正直なところ、企業のパフォーマンスを最大化できない、つまり業績を向上できない経営者なんだからこの解任劇はしょうがないよね。くらいにしか思ってなかったんですけどね。

開示の内容

ザックリと書くと、5月の売上高は前年同月比98.9%。主力のBtoB事業はコロナの影響を受けた企業活動の低下などにより84.4%に落ち込んでいます。一方で、ロハコについては、125.1%と伸びているんですね。

株価の動きは、全体としてはまだ苦戦しているものの、消費者向けネット通販の「ロハコ」の伸びを大きく評価した結果と言えそうです。「食品や衛生用品の販売が伸びたほか、物流センターの出荷能力を増強したことも売り上げ増加につながった」。開示文書にはこんなふうに書かれています。

ロハコの課題は「赤字構造からどうやって脱却させていくか」と、新社長も語っていました。昨年からの物流センターの改善と新型コロナ効果で、業績拡大。少なくとも市場はそう読み取り始めたようです。解任劇の成功事例になりそうな気がします。