会計上の問題を適切に解明していくため、第三者委員会や外部調査委員会を設置するケースが非常に多くなってきましたが、Nutsの場合は金融商品取引法第158条違反の嫌疑で証券取引等監視委員会による強制調査を受けた件についてだそうです。
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1977年創立、レンタルビデオ、レンタルレコードで成長した会社なんですね。1999年にジャスダック公開しています。おそらくこの辺りが会社のピークで、その後は新規事業を模索していくんですが、柱になる事業が育たない。そんな感じでしょうか。
今はパチンコやパチスロ機をメダルゲーム機に転用する事業が中核ということですが、従業員数はわずか13人。って、これ本当ですかね。前々期、前期、売上高はわずか1億円台で、連続して10億円の赤字を垂れ流している状態です。
金融商品取引法 第158条
何人も、有価証券の募集、売出し若しくは売買その他の取引若しくはデリバティブ取引のため、又は有価証券等の相場の変動を図る目的をもって、風説を流布し、偽計を用い、又は暴行若しくは脅迫をしてはならない。(カッコ書き部分一部省略)
監視委員会が調査しているのに?
158条の中にある「偽計」の疑いで、同社の代表取締役や株主が強制調査を受けたということですね。偽計とは、人をあざむく計略。や、その手段のことです。株価の高騰という目的をもって人をあざむいた、、、ということで金商法違反だといわれているわけです。
Nutsは昨年2月8日、会員制医療施設を開業する見込みになったと開示。さらに、これにより売上が約10倍になるという業績予想も発表したんですが、3月29日には同施設に不法侵入があったとして開業時期を延期すると公表しています。
この間、70円程度で推移していた株価は、一時100円台まで高騰したようです。上昇率は50%ですから、大きな上げですわな。問題はこの上げで誰が儲けたか。。。しかし、既に監視委員会がしっかり調べてくれているのに、いまさら同社として何を調査しようとしているのでしょう?