昨年12月13日に設置が伝えられた日鉄ソリューションズの特別調査委員会。同社は2月6日に調査報告書を受領したとのこと。同日付で調査報告書を基に同社がまとめた概要が公表されています。
架空循環取引
同社が公表した内容をそのまま。「当社が特定取引先との間で行った複数の取引について実在性が認められず、かつ、それらの各取引はエンドユーザーが存在しない状態で当社を含む複数の会社が介在する形で複数回にわたって循環を繰り返す一連の商流の一部を構成しており、いわゆる架空循環取引と認められた」
さらに、「本件架空循環取引はA社の営業担当であった某氏が主導したもので、当社は、会社としてあるいは社公事業部として組織的かつ意図的に関与したものではないことに加え、当社の営業担当者にも実在性のない架空取引あるいは循環取引との認識はなく、某氏が主導した本件架空循環取引に巻き込まれたものと認められる」
まぁ、ある程度予想通りの調査結果ですね。で、ここに出てくるA社というのが、もっぱらネットワンシステムズだと言われていますが。こちらも今週辺りには調査結果が出そうなので、それを待ちましょう。
データ等
架空循環取引等は2014年度に始まり、2019年度まで、計29件が認められています。売上金額は計428億円、利益は約28億円計上されています。このうち3件はその他の不適切な取引と分類されてますので、架空循環取引は26件ですね。ちなみに、今年度は4件で、134億円の売上金額となっています。
上記の29件ですが、取引先は6社になると報告されています。ここまでの報道では、ネットワン、日鉄ソリューションズ、東芝ITサービス、富士電機ITソリューション、みずほ東芝リースの5社でした。日鉄ソリューションズを除けば4社、、、ということはあと2社残ってる可能性もあるということですね。まだまだ続きますか。